投資家の目線

投資家の目線635(バンダイナムコがアニメ海外配信撤退)

 バンダイナムコがアニメ海外配信事業から撤退する。このサービスがうまくいかなかった理由は、ネットフリックスなど会員数の多いサービスへの提供を優先し、「参加企業が有力コンテンツを出し渋った」(「バンダイナムコ、アニメ海外配信撤退、作品争奪、米国勢に敗北。」2017/8/23 日本経済新聞 朝刊)ためとされている。

 アニメーションプロデューサーのラジオで、海外市場では日本人ばかりが出演する実写作品よりアニメーション作品の方が売りやすいと聞いた記憶がある。実写作品はアジア市場には通じるかもしれないが、韓流、華流作品との競合が激しくどれだけシェアをとれるか分らない。アニメ以外の分野への訴求も簡単なことではない。

 海外の配信会社も、会員拡大のためにコンテンツに多額の資金を投入しているが、会員数が頭打ちになった時には投入資金は減っていくものと思う。2016年「アニメ制作会社の総売上高は過去10年間で最高となった」(「市場活況も競争激化で…、アニメ制作厳しさ増す、1社当たり売上高、10年で4割減少。」2017/8/25 日経MJ)。しかし、日経MJの同記事では「制作費が安い中国・韓国企業の台頭」も指摘されており、今後日本の制作会社の売上高が減少していく可能性も否めない。
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