投資家の目線

投資家の目線444(イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策)

 イスラエルの対パレスチナ政策に抗議して、あるアメリカの学会で対イスラエル学術ボイコット決議が採択されたという。

BLOGS 吉原真里 13/12/17 「American Studies Association, 対イスラエル学術ボイコット決議を採択」

 ミアシャイマーとウォルトの著書「イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 Ⅰ」(副島隆彦訳 講談社)には「親イスラエル派の諸団体と個人は、キャンパス内の風潮をイスラエル寄りにしようとして、学生や教授や管理者、そしてカリキュラムなどと戦いを続けている。(中略)中東地域での混乱は続き、占領地域でのイスラエルの活動は活発化しているにもかかわらず、五年前に比べて大学キャンパス内におけるイスラエルへの批判は少なくなってきているのだ」とあったが、世の中が変わってきているように感じる。


 また以下の記事では、米国内のキリスト教会のイスラエルへの対応の変化が報じられていた(イスラエル・ロビーには福音派キリスト教徒も関係している)

北川洋子の国際情報 13/5/25 イスラエル国内の危機 ―シオニスト国家vs.ハレディーム
http://www.jca.apc.org/~kitazawa/undercurrent/2013/crisis_in_isreal.htm

 要点としては、

・米国の長老派、メソディスト派、福音ルーテル派、バプティスト派、キリスト合同教会、キリスト教会全国協議会など15のキリスト教団体が共同で、米議会の議員に宛てて「米国の軍事援助についての明細をイスラエル政府に求めるべき」だとする手紙を送った。

・教会自身としては、イスラエルの占領に関連した米企業の「株を売る(Divestment)」運動を呼びかけた(過去には南アフリカのアパルトヘイトに反対するDivestment運動があった)。


 連邦政府の財政難の現在、ロン・ポール議員の支持者などは他国への軍事介入に否定的だ。このような変化がオバマ政権の対イラン外交に影響しているのではないかと思う。それに加えて、イランのライバルのサウジアラビアやイスラエルが穏健な政策を取れば、エネルギー価格に影響するかもしれない。


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「ニュース」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事