ジェイコム株の売買トラブルに関し、東京証券取引所のシステム不具合についても問題とされている。当方はそれほどコンピューターシステムには詳しくないが、今回のケースは新規公開時に発行済株式数をはるかに上回る株数が売却されたという、かなりレアな想定外のケースのように思われる。もし誤発注されたのが大型株であればかなり早い段階で全ての約定がつき、東証の責任はあまり問われなかったのではないか?
東証は約定のレスポンスが遅いと批判されているので、できるだけ余計な処理を加えることによるシステム負荷をかけたくないということは理解できる。例えば、100億円単位の注文であれば、1ベーシス(0.01%)市場が変動しただけで100万円単位の差が発生する。これぐらいの変動であれば、秒単位のきわめて短い時間でも起こりうるだろう。レスポンスの速さを期待しながら、今回のようなトラブルを防ぐには取引所とブローカーのシステムの間で、安全性に対する何らかの役割分担をしていく必要があるのでなないだろうか?
P.S.
かねてから噂のあったブルートレインの「出雲」が来年3月のダイヤ改正で廃止が予定されていることが明らかとなった(12月16日山陰中央新報など)。片山鳥取県知事等は地域感情から反対を表明しているが、JR西日本は山陽本線の上郡で別の夜行列車(サンライズ出雲)に接続する特急列車の運行など代替案を出していることもあり、廃止はやむをえないだろう。鳥取空港の利便性が向上し、夜行列車へのニーズの低下が予想されるのだから、感情論ではなく経済合理性に基づく判断がなされるべきである。
最近の「証券業」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事