ストレートにガス室に送りこまれるグループは、
1、老人
2、病人
3、子供
3は14歳以下だったか、それぐらいだろう、ナチスが支配したヨーロッパの各国から、続々と、列車に詰め込まれたユダヤ人が送りこまれてくる、そして、整列させられ、左側がビルケナウで右側がアウシュビッツだったか、もちろん人々は、それが何を意味するか知らない、ある娘は、
「母は高齢で身のまわりのこともできないんです」
「・・・」
「どうか 母といっしょに そちらに行かせてください」
すると、
「いいだろう どうせ おなじことなんだからな」
「そちら」にはガス室が待っていた、ある母親は、
「この子は 体は大きいのですが まだ12歳なんです 強制労働はかわいそうです」
「・・・」
「どうか そちらに置いてください」
数時間後、胸騒ぎがする、前から、ここにいるオンナに聞く、すると、
「見てごらん あのエントツのケムリを」
ビルケナウ収容所には5本のエントツがあった、
「あんたの子供は あのケムリさ」
母親は何が起こったか、自分が何をしてしまったかを知る、この記録は、大戦後にニューヨークで発表されたもので、あのアインシュタインが推薦文を書いている。