ガトーフェスタハラダ本社ギャラリーで毎年夏に開催される展覧会。
今回は増田佳江さんの個展です。
増田佳江《As they were》
増田さんって知らない方かなと思ったのですが、この絵を見たときにある絵を思い出したのです。
原美術館ARCにある《遠い歌 近い声》という絵。
手をつないだ6人の子ども?の上に無数の人の影。
歌っているようにも見えるのですが、何だか妙に心がざわざわする絵。
何と《遠い歌 近い声》の作者が増田佳江さんでした。
この作品もかつてそこにいたであろう子どもの姿が浮かんできて、心がざわざわします。
増田さんの作品は一見具象画のように見えて、その中に増田さんの想いが抽象的なイメージとなって入ってくるところが特徴。
そのイメージがダイレクトに伝わってくるから心がざわざわするのでしょう。
増田佳江《HAIR SALON OKAMOTO》
こちらは今回の個展のタイトルにもなっている空き家シリーズ。
かつて美容院だった建物。
増田佳江《Empty house》
こちらも何らかの店舗だったように見える建物。
このお店の人はどこへ行ってしまったのか。
やっぱり見ていると心がざわざわします。
展示は2階にも続いていて、2階は植物の絵が中心。
増田佳江《Vioa is watching you》
ビオラとはパンジーのことだそうです。
え?パンジーの絵?
という感じですが、パンジーがこちらを見ている、見られているのはこちらという視点がとても面白い。
増田佳江《Viola》
この二つの作品はどちらもパンジー。
でもなぜか中に車が描かれています。
車の近くに咲いていたのか、パンジーに車のイメージがあったのか・・・。
抽象的なイメージは全て増田さんの心の中なので、それを想像しながら見るのが本当に面白い。
増田佳江《ヒメツルソバ》
こちらはヒメツルソバという植物を描いた作品。
ヒメツルソバ。
ちょっとググってみたら、小さい花をたくさん咲かせる植物。
多分この小さい点々が花だと思うのですが、じゃあ大きいのは???
謎だらけです。
ギャラリーの方が丁寧にお話しをしてくださったので、とても楽しく鑑賞できました。
会期は8月4日まで。
入場無料です。