(Sun)
NHKプロフェッショナル仕事の流儀
「母の覚悟で、ピカソに挑む 絵画修復家・岩井希久子 」を鑑賞☆
年月の経過や展覧会の移動により痛みが激しく劣化してしまった名画を
修復させる絵画修復家・岩井希久子さん。
モネの「睡蓮」やゴッホの「ひまわり」の修復にも携わったと紹介されていて
海外の名画を甦らせる絵画修復家さんが日本に存在されてたことに驚きだったのでした。
岩井希久子さんの元に届けられたピカソの「肘掛いすに座る女」。
キャンバスの麻のたるみ。
薄いキャンバス、破れてしまう危険性。
慎重に木枠から外し、新たなパネルに。
キャンバスの張り込み工程では部屋を美術館と同じ湿度設定にし
たるみを取るためのオリジナル引き伸ばし道具で四方からスタッフと作業。
そして、絵の具の剥落部分を慎重に補彩をする姿。
補彩に使用するのは合成樹脂の絵の具。
自分の新たな絵の具を載せないよう注意するため
油彩画に油絵の具を絶対に使わないようにされていました。
画面の汚れを取るためケシゴムを擂りおろし器で擂って使用されたり
食パンを使用されたり。
修復に取りかかる前は充分に観察され
「あぁ、怖い」ってポツリと独り言を言ってたのが頷けました。
遺産である名画、失敗は許されない修復作業。
絵画修復を譬えるなら「お母さんかも」と。
病んでしまった絵を強い責任感と100%の愛情を注いで修復させる。
「画家の技法を再現するのではなく画家のココロを再現する」と。
岩井希久子さんのお志に涙が零れました