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生協から菜花が届いた。さっそく下葉を除いて形をちょっと整えて生け花に・・。私は葉っぱものが大好きなので、舌なめずりの心だけど・・菜花だけはいつも春を見るために取り分ける。
さて、何に挿してももうひとつ合わない。その時ピンと来たのは主人のマグカップ。紺色の少し口が広がったカップに放り込んだ途端、菜花は生き生きとして若草色の葉っぱがカップをゆったりと覆った。
主人が召されてお茶碗が食器棚に残った。
一人になった日に自分のお茶碗にご飯をよそって、ハッと夫婦茶碗であることに気づいた。ご飯を戻しお茶碗を洗って、いつもそうしていたように主人のお茶碗に重ね、「もう、これは使えない。」と仕舞い込んだ。捨てるべきだ何時か・・。
でも、マグカップだけは片付けないで出ていた。きっと菜花を入れるためだったんだ・・それほど似合っている。