薄闇に蚊はひっそりと腕に居り
祈りのうちに台風が去ると、朝夕が涼しくなって来た。宵のうたた寝に肌寒さを感じてタオルを手繰り寄せたり・・、季節の変わり目は不意にやって来る。
何時まで続くのかと思った暑さとの格闘も、後少々のミンミンゼミの声、ツクツクボウシの声と共に忘れてゆくのだろう。
ネットで取り寄せたアスパラ菜の種を蒔いたら、わずか2~3日で芽が出そろった。ポットの中に忠実に蒔いた数だけ芽を出していて「お前たちはエリートなんだね」と、しばし感心。
優秀な連中を任されたのだから、駄目にしないように育てなければ・・。冬中、蕾を付けて元気に花を咲かせる緑黄野菜。葉っぱ大好き老人の強い味方なのだ。
芥子粒のような種から出て来る双葉は、神さまが備えた生きる力!それは愛おしい。ただ、同じ双葉でも雑草の方はうんざりするのだから、実に身勝手な愛でもある。
やがて、ちょっと悩みながら間引きをして、日々に成長を楽しむ冬の相棒。
オクラは燃えるような西日を受けても元気元気で、どんどん実を付けて夏中食べ続けた。気づいていないけれど、暑さの中で元気をもらっていたのだろう。
人は体調を崩したらすぐに気が付くが、元気をもらっていることには、当たり前の中に在って気づかない。
まだまだ蕾を付けているオクラの大きな葉は、洗濯物を干す場所をかなり占領していて、微妙に日差しの変わって来た中でちょっと困っている。
しかし、陣取り合戦はオクラの圧勝、気圧されていて当分付き合うしかないけれど・・。