本日は、ハンガリーとっておきの教会、私見かも知れないが最も美しいと、皆さんにお薦めしたい
教会のひとつである。 だから他の教会と抱き合わせは避け、今回ひとつに絞った。
<七十二番札所; Ják Sent György (ヤーク聖ジュルジ)教会>
ところ; Szombathely (ソンバトヘイ)の町より9kmほど、南下したJák (ヤーク)村に教会は
存在する。 Vas 県に所属。
教会は、バジリカタイプのベネディクト大修道院であり、ハンガリーのロマネスク様式の傑出した
教会建造物である。 これまでに破壊することもなく、芸術性に富んだ中世の教会を代表する
国家的な遺産と云っても過言ではないだろう。
1220年~1256年に聖ジュルジを祀るために建てられた。
外観を飾るキリスト伝教師及びライオン・山羊・ドラゴンといった動物達の彫刻、豪華な多重の
モザイク門、内陣の石柱とこれほど贅を尽くした建造物は、ハンガリーには2つとないことだろう。
この美しさをこの村だけに享受することにこだわりがあったのか、この教会のコピー(正面のみ)を
ブダペストの英雄広場裏にあるVajdahunyad (ヴァイダハニャド)城脇に作り、週末には多くの
カップル達の結婚式に提供しているとは、なんとも粋な計らいではあるまいか。
大聖堂の正面向かいにある聖Jakab(ヤコブ)礼拝堂(1250年頃の建立)
教会正面 教会祭壇(東)側外観
南側外観(入口門) 塔にあるロマネスク様式窓
南門 南門を飾る山羊とドラゴンの彫刻
正面の2つの塔(バジリカ)下にある切り妻屋根の門は絶賛。 扉を縁取る多層のモザイク模様。
屋根の傾斜に沿ったブースの中にたたずむ12人のキリスト伝教師の像
門前のライオン像(左側)
門前のライオン像(右側)
壁に填め込まれた動物の彫刻
教会内部は3層内陣構造である。
主内陣(祭壇側) 左翼内陣(壁に佇む聖母マリア像15世紀作)
主内陣(入口、オルガン側) 右翼内陣
丸天井の対角線アーチリブ
内陣の柱に飾られた動物の彫刻
内陣の柱に飾られた植物文様
内陣の壁に飾られている彫刻(ドラゴンと闘う神?) 豪華な説教台