小さな村ハールマン(Hárman)は、ブラショフの街より10km北東に位置し、
国道11号線をちょっと入った所にある。
要塞教会は外敵より住民を防御する為に作られた三層の堀に囲まれた要塞の中にある。
要塞は古いバジリカ(教会堂)の後に1420年に作られ、以前にはシトー会修道士の為の
礼拝場所がこの地域に幾つか存在していたが、要塞の中で一緒になり防御が整えられた
のは15世紀であった。 外壁は4.5m の高さで、内壁は12m で7つの塔が外に張り出して
いる。
要塞入口の回廊は17世紀の初めに作られた。
内部は吊るし門をもった城門で、この構造は
当時の要塞図 ; 外掘りには水が張られていた。 要塞教会の特徴である。
内壁の中は、住居、学校、作業室等の生活機能が全て揃っていた。 内壁は7つの塔で繋がれ、中心が教会である。
外掘から見た内壁 内壁の内側は住居
住居の他に保育室 学校
共同作業室 牢獄または食糧倉庫
百九十一番札所; ハーマン(Hárman) 要塞教会
教会は、ロマネスク様式の三層内陣構造であり、セント・ニコラスを祀ったものである。
教会南側外観 教会北側外観
西側の鐘塔と西門はロマネスク様式の典型で、14世紀の建立である。
鐘塔の四角い形状は、シトー派修道会建築の特徴である。
祭壇側の南門 祭壇半円部(ロマネスク様式の窓が保存)
教会内部、祭壇部 祭壇と反対側(西側)のオルガンと聖歌隊席
説教台 側廊(丸天井の対角線リブ形状) 鐘塔下の聖具室
これで、「ブラショフ・トランシルヴァニアの教会」(4)要塞教会1 はお終いです。