撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

ブダペストのバスたち

2019-03-06 14:16:20 | 海外生活

 ブダペスト市内を循環するバスには今、どのようなメーカーと車種が運行されているのか、

俄然興味が湧き市内を散策してみることにした。 よってこの情報は2019年3月時点のもので、

掲載した写真も特記した以外は3月2~3日に撮影したものである。

下記に列記する順番は、概ねBKV(ブダペスト交通局)のメジャーなメーカー順になるかと推定。

1.メルセデスベンツ (Mercedes-Benz)

 ● オーブダ (Ó-buda) を走る “シタロ (CITARO)-G”

   2016年より導入された3軸の連節バスで、座席42人+立ち46人乗り、

   Mercedes OM407(10.7L)265kw出力 エンジン搭載

 

 ● アルパード橋 (Árpád hid) 沿いを走る “シタロ (CITARO)”

   2012年より導入された2軸のソロバス、座席28人+立ち40人乗り、

   Mercedes OM906(6.4L)205kw 出力エンジン搭載

 

 ● バッチャーニ広場 (Batthyany tér) で出発を待つ “シタロ (CITARO)”

 

 ● ゲッレールトの丘 (Gellért-hegy) 下を走る “シタロ (CITARO)-G”

 

 ● デアーク広場 (Deák tér) で出発を待つ “コネクト (CONECT)-G”

  2015年より導入された空港行き直通バス100E、3軸連節バス、148人乗り、

  Mercedes OM470(10.6L) 265kw出力 エンジン搭載

 

2.ボルボ (Volvo)

 ● 空港行きバス100Eのもう一つの車種 “Volvo 7700A”

 3軸連節バス、104人乗り、Volvo D9B (9.4L) 265kw出力 エンジン搭載

 

 ● ゲッレールト広場 (Gellért tér) 前を走る “Volvo 7700A”

 

 ● オーブダのセントリーレク広場 (Szentlélek tér) に待機する “Volvo 7000”

  2015年より導入された、2軸ソロバス、座席30人+立ち57人乗り、D7C(7.2L) 199kw

 

 ● バッチャーニ広場 (Batthyany tér) の “Volvo 7000”

 

3.MAN(マン)

    ドイツ(ミュンヘン)が本拠のトラック、バス、建機等の大型車両メーカー

 ● オーブダのセントリーレク広場 (Szentlélek tér) の “MAN ライオンシティ”

  2018年より導入されている低床、低エントリー2軸ソロバス、座席37人+立ち47人乗り、

  MAN D1556 (9L) 205kw 出力 エンジン搭載

 

4.ヴァンフール (Van Hool)... ベルギーのバスメーカー

 ● アンドラーシ通り (Andrássy-út) を走る “Van Hool AG300”

 2009年より導入されている3軸連節バス、103人乗り、MAN D2866(12L) 228kwエンジン

 

5.カルス社(トルコのバスメーカー)

   くさり橋~王宮を巡る観光客に人気の通称城バス(#16)に使われている中型バス

 ● The Ritz Carlton Hotel 前に待機する “カルサン・アタック (Karsan Atak)” 

  2015年からの導入、2軸ソロバス、座席23人+立ち18人乗り、Fiat NEF4(4.5L) 137kw

 

 ● Four Seasons Hotel 前を抜け、くさり橋を目指す “カルサン・アタック”

 

6.ネオプラン・ポーランド (Neoplan Poliska)社

 ● ウルシュ・ヴェゼール広場 (Örs vezér tere) の “Solaris Urbino 10”

  2014年からの2軸ソロバス、座席25人+立ち34人乗り、IVECO F4AE(5.9L) 177kw

                                                                                             Feb. 17 2019

 

 

7.Evopro Modulo Medio Electric社(ハンガリー)

  ハンガリーで開発された電気バスをBKVが、2016年春より20台購入しブダペスト

  市内路線で実用供試中。

 ● くさり橋を渡る “Evopro Modulo Medio ” 

 

 ● バッチャーニ広場で出発を待つ “Evopro Mudulo Medio”

 

8.トロリーバス

 トロリーバスは、ペシュト側の道路上空に架線の設置された所のみの運行である。

 2006年頃までは、イカルス製バスを多く見かけたが、現在はそれに替わる次の2車種が大半。

 ● Solaris-Skoda Trollino-12

  Solaris とはポーランドのバスメーカーで、前出のNeoplan Poliska社製のバス名である。

  Skodaはチェコの乗用車メーカーでドライヴモータ(160kw出力)を提供している。

 2軸ソロバス、69人乗り                      Feb. 17 2019

    東駅 (Keleti pályaudvar)で出発を待つ “Trollino-12”

 

 ● Solaris-Skoda Trollino-18

 3軸の連節バス、139人乗り、Skodaドライヴモータ 250kw出力                Feb. 17 2019

  ウルシュ・ヴェゼール広場 (Örs vezér tere) で東駅まで折り返す “Trollino-18”

 

 ● イカルス (IKARUS)・バス ....まだ残っているかも知れないが未確認

 3軸連接バス Ikarus-GVM280T                       2軸ソロバス Ikarus 412T

   

                                                           Net wikipediaより写真拝借 

<補足>

ハンガリー国内には、イカルスというバスを製造していた老舗メーカーがあり、東側共産圏の

国々にも数多くバスを提供していた。 地方に行けば、まだ生きていると思うが、残念ながら

ブダペストではその雄姿を見ることは出来なかった。

  1895年に鍛冶屋のワークショップから、Imre Uhry が創設し、2度の世界大戦を乗り越え、

共産社会で繁栄してきた話はハンガリーの立身出世伝としてよく知られている。

実を言うと、もう20年以上前になるが、イカルスの工場 (Székesfehérvár)の社員食堂を

3ケ月ほど使わせて戴いたことより、一宿一飯の恩義もあって、その後のアイリスバス(仏)

による1999年の買収、2003年の工場閉鎖ニュースには、我が身のことのように心が痛んだ。

そこでイカルス・バスを探しに、かつての本拠地であったSzékesfehérvárに行ってみた。

 セーケシュフェヘルヴァールは、 Alba Volan社がバス運行の業務をやっており、2軸のソロ

 バスの殆どがイカルス・バスでしっかり活躍していることにポッコリした気持ちになった。

 

 Ikarus C56.42V2 という車両で、座席44人+立ち32人乗り、 デトロイトディーゼル

 DDC-S50 (8.5L) 205kw出力エンジン搭載。

                     

     これにて「ブダペストのバスたち」は、お終いです。

 

             

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