令和最初のお正月は幸先よく、年末からずうっと好天続きのハンガリーの気象状況であり、
昨日(1/09)は冬には珍しく、穏やかな綺麗な夕陽を見ることが出来た。 そこで早速、
<スケッチ> Jan. 10 2020 筆
<元になった写真風景>
バラトンヴィラゴシュ (Balatonvilágos) の夕陽の丘より Jan. 09 2020 撮
スケッチと下記に紹介する前回のブログで触れた「社内独語」という本のコラムとの関連性
は、全くないのであるが、敢えてこじ付けるならば、いい景色を見ると、本も素直な気持ちで
読めるということだろうか。
<昭和48年から一章を紹介>
「通学路追想 .... page 81」 Apr. 15 1973
子供の交通事故による犠牲が目立ってふえてきた。 年を追うに従って交通事故の重みが
ひとつの恐怖となって迫ってくる。 新入園児たちは明るい顔で通園しているが、毎日が生と
死の境界におどり出ているようなものだ。 ヘルメットを着用させたり、黄色い小旗を持たせ
たり、前後左右を見回して必死の思いで目的地へ。 思えば悲しいことである。
いまさら過ぎた、よき時代を回顧しても仕様がないが、ずーと以前は子供たちにとって登下校
の通学路は楽しい道のりであった。
春から夏にかけては、ちょっと小川で魚をつかんだり、カニと遊び、時にはタンポポやスミレ
の花を摘んで首飾りを作った。 通りをパカパカと行く荷馬車でも見つければ大喜びでカバン
を荷馬車のうしろに放り投げ、腰かけたり、ブラ下がったりしたものだ。 馬方のおじさんに
「こらッ!」と大声で叱られては「ワーイ!」と一目散に逃げた。 のどかだった。
もう二度とこんな通学光景はないであろうことは確かである。
....引用:「社内独語」 砂子屋書房
実は小生も同じような経験を持ち、小学校、中学校で通った半世紀ほど前の通学路を思い浮かべ
ながらスケッチし、NHKで放映している火野正平の「こころ旅」という番組にスケッチと共に、
応募したことがあった。 ボツと相成ったが、このスケッチが定年後の初めての物であった。
Jan. 26 2014 筆
今は便利な時代になり、Google map の3Dでその場所を観ることができ、楽しく遊んだ砂山や
池、小川など宅地造成されて、既になくなっており、自分の「懐かしい風景」ではなくなっていた。
これにて「バラトン湖をスケッチ(8)」は、お終いです。
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