撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

ハンガリー東部Gyöngyösの教会スケッチ

2020-09-08 15:15:52 | 海外生活

 ブダペストから国道3号線あるいは頭に3の付く道路を使えば、又は鉄道ならば

ブダペスト東駅が概ね東部地方へ向かうルートである。 そのまま真っ直ぐ向かえば

ウクライナかルーマニア国境というイメージで間違いないだろう。

これから先は古きハンガリーを彷彿させる教会が多く残っていると耳にしている。

 

 ブダペストから90Km ほどの所に、ハンガリーで最も高いマートラ (Mátra) 山脈の

麓にギュンギュシュ (Gyöngyös) という古くからの美しい街があるが、その近辺には

長閑なハンガリーらしい風景に包まれた中世の教会が数多く残っている。

Gyöngyös の街中に13世紀に建立されたフェレンツ教会という中世の大きな修道院を

兼ねた教会があるが今回のスケッチとしては素通りする。

 (尚、教会の詳細は本ブログの 2013/03/23,24 投稿時にUPしております)

                                     Apr. 05 2009

 

<ロケーション>        ....  朱丸は今回言及する箇所

 

  ハンガリーの代表的な古き伝統を残す村として、1987年にユネスコ世界遺産に

 登録されたホッロークー (Hollókő) が近くにあるが中世からの教会ということに

 なると山を下った辺りに点在する。

                                       Jul. 06 2008

 

  向こうにマートラ (Mátra) 山系を含むパーストー (Pásztó) の村付近の景色

 

<スケッチ>

 ● ギュンギュシュ・パタ (Gyöngyöspata) ローマカトリック教会

  

 

 ● パースト・ローリンツ (Pásztó Szt. Lőrinc) 司教教会

  

    手前の建物は民族博物館

 

 ● タルの聖ミハーイ (Tar Szt. Mihály) 教会

  

 

1.ギュンギュシュ・パタ (Gyöngyöspata) ローマカトリック教会

  11世紀には既にこの場所に小さな教会が在ったが、モンゴル軍(タタール人)の

 襲撃によって破壊され、15世紀にゴシック様式で建て替えられた。

 今日の教会の姿は17世紀に聖マリアを祀る為にバロック様式で再建されたもの。

   

 

  17世紀に祭壇に飾られた “イエスファミリーの木” は国内で唯一な物として

 貴重なものとされている。

  

 

 内陣の壁に描かれたフレスコ画は15世紀の興味深いもの。

 

2.パースト・ローリンツ (Pásztó Szt. Lőrinc ) 司教教会

  教会の創建は、12世紀の礼拝堂であったが、13世紀にロマネスク様式で、

 15世紀にはゴシック様式で建て替えられた。18世紀には2度改修されている。

   

 

 正面ファサードにはロマネスク様式の石造り(石像含む)が残されている。

  

 

 内陣(祭壇部)

 

3.タルの聖ミハーイ (Tar Szt. Mihály) 教会

  13世紀後期に創設され、14、15世紀に拡張された。 

  特徴としては半円形の祭壇部が3分割されているユニークな構造。

 

 壁面に残された数多くのフレスコ画

 

4.マートラ・ソーローシュ (Mátraszólós) 教会 .... ローマカトリック

  聖エルジェーベト(アルパード王朝時代の)を祀り、13世紀から14世紀初め

 にかけてゴシック様式で建てられた。 1669年にはバロック様式で再建された。

 塔は1864年に改築。

   

 

 内陣

 

 内陣の壁面に描かれたフレスコ画

 

     祭壇には聖エルジェーベトの絵

   

 

  これにて「ハンガリー東部 Gyöngyös の教会スケッチ」は、お終いです。

  本ブログへのご訪問、有難うございました。