ブダペストから国道3号線あるいは頭に3の付く道路を使えば、又は鉄道ならば
ブダペスト東駅が概ね東部地方へ向かうルートである。 そのまま真っ直ぐ向かえば
ウクライナかルーマニア国境というイメージで間違いないだろう。
これから先は古きハンガリーを彷彿させる教会が多く残っていると耳にしている。
ブダペストから90Km ほどの所に、ハンガリーで最も高いマートラ (Mátra) 山脈の
麓にギュンギュシュ (Gyöngyös) という古くからの美しい街があるが、その近辺には
長閑なハンガリーらしい風景に包まれた中世の教会が数多く残っている。
Gyöngyös の街中に13世紀に建立されたフェレンツ教会という中世の大きな修道院を
兼ねた教会があるが今回のスケッチとしては素通りする。
(尚、教会の詳細は本ブログの 2013/03/23,24 投稿時にUPしております)
Apr. 05 2009
<ロケーション> .... 朱丸は今回言及する箇所
ハンガリーの代表的な古き伝統を残す村として、1987年にユネスコ世界遺産に
登録されたホッロークー (Hollókő) が近くにあるが中世からの教会ということに
なると山を下った辺りに点在する。
Jul. 06 2008
向こうにマートラ (Mátra) 山系を含むパーストー (Pásztó) の村付近の景色
<スケッチ>
● ギュンギュシュ・パタ (Gyöngyöspata) ローマカトリック教会
● パースト・ローリンツ (Pásztó Szt. Lőrinc) 司教教会
手前の建物は民族博物館
● タルの聖ミハーイ (Tar Szt. Mihály) 教会
1.ギュンギュシュ・パタ (Gyöngyöspata) ローマカトリック教会
11世紀には既にこの場所に小さな教会が在ったが、モンゴル軍(タタール人)の
襲撃によって破壊され、15世紀にゴシック様式で建て替えられた。
今日の教会の姿は17世紀に聖マリアを祀る為にバロック様式で再建されたもの。
17世紀に祭壇に飾られた “イエスファミリーの木” は国内で唯一な物として
貴重なものとされている。
内陣の壁に描かれたフレスコ画は15世紀の興味深いもの。
2.パースト・ローリンツ (Pásztó Szt. Lőrinc ) 司教教会
教会の創建は、12世紀の礼拝堂であったが、13世紀にロマネスク様式で、
15世紀にはゴシック様式で建て替えられた。18世紀には2度改修されている。
正面ファサードにはロマネスク様式の石造り(石像含む)が残されている。
内陣(祭壇部)
3.タルの聖ミハーイ (Tar Szt. Mihály) 教会
13世紀後期に創設され、14、15世紀に拡張された。
特徴としては半円形の祭壇部が3分割されているユニークな構造。
壁面に残された数多くのフレスコ画
4.マートラ・ソーローシュ (Mátraszólós) 教会 .... ローマカトリック
聖エルジェーベト(アルパード王朝時代の)を祀り、13世紀から14世紀初め
にかけてゴシック様式で建てられた。 1669年にはバロック様式で再建された。
塔は1864年に改築。
内陣
内陣の壁面に描かれたフレスコ画
祭壇には聖エルジェーベトの絵
これにて「ハンガリー東部 Gyöngyös の教会スケッチ」は、お終いです。
本ブログへのご訪問、有難うございました。