エゲルは、城、温泉、歴史的建造物、そしてワインの町として、どれも当てはまる故に、ハンガリー国内
では、人気Top10 に入る町であろう。
人口は、56,500人(2011年)で国内19番目、市街も小じんまり、綺麗にまとまっている。
城は、1552年にオスマン・トルコ軍と38日間の死闘を戦い抜き、1596年まで防戦し続け、結局、
トルコの占領時代は91年間と他に比べ短かった。 この戦いの話は学校の教科書でも書かれており、誰も
が習うために、この町が人気のある所以かも知れない。 又、兵士がワインを飲んで士気を高めたのを、
トルコ兵が見て、牛の血を飲んでいると恐れたという逸話もあり、銘柄 “Bikervér (雄牛の血)” ワインは
全国区。 ワインセラーは町の中心から2kmで徒歩範囲、つい行ってみたくなる地名、Szépasszony
Völgy (美女谷)。
但し、町中には、さほど古い教会はないのは残念である。
Dobó István 広場と左側は Ference 教会(1770年建立) 大聖堂(1836年)
エゲル城 (1687年までトルコ軍が使用していた為、綺麗に残っている)
Minaret (イスラム尖塔) 高さ38m (17世紀初めの建造)
<百三十六番札所; Bogács Szent Márton (ボガーチ聖マールトン)教会>
教会は、1248年に聖 György を祀って、すでにこの場所に建っていたという記録が残っており、
その後、14世紀に再建された。 今日見ることのできる教会は、1958年にローマ時代の部分を
復古させるために、石作りの塔や聖具室等を復活させた。
オリジナルのロマネスク・ゴシック様式に改修。
正面入口門 塔の窓はゴシック様式
<百三十七番札所; Bélapátfalva (ベーラパートファルヴァ) 修道院教会>
修道院は、1232年にエゲル司教 Kilit 2世によって、ベネデクト派の修道士の為に設立された。
その後、13世紀の初めに、アールパード王朝の君主ラスロー4世によって破壊されたが、14世紀
~15世紀にゴシック様式で再建された。
雄大な Bükk 国立公園の麓に佇む、ほとんど無傷で残ったローマ時代のベネデクト修道院教会で
あり、国際的にも建築専門家の間に興味を持たれているという。
内部は三層内陣構造で、まさに中世を代表する高い石柱アーチ天井である。 塔はない。
西側正面の壁には、バラの花弁をあしらった丸窓と門柱がみごとに調和(ゴシック&ロマネスク)
南門に相当する通用門(実際は西)
主祭壇側の外観
主内陣(祭壇) 主内陣(入口側) 翼内陣側廊
教会横に修道院宿舎跡(基礎のみ) Bükk 山脈を眺む
これで、「Eger (エゲル)の教会」 はお終い。
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