ヴェネツィアからクルマでハンガリーに戻るには、概ね2通りのルートが考えられる。
オーストリアを通るコースともう一つはスロベニアを通るコースである。 美しい街々、景色を通り
抜けるということでは、どちらも甲乙つけ難いコースであるが、今回は後者のスロベニアのコースを
選び、首都であるリュブリャナの教会に立ち寄ることにした。
リュブリャナ城から市街地の中心、プレシェーレン広場と三本橋界隈を望む。
<ロケーション>
教会に進む前に、リュブリャナ城について触れてみたい。 オーストリアのハプスブルク家が
1144年に領土拡大を目的に、いままであったスパンハイム家の要塞を破壊し、そこに新たに築城。
15,16世紀にトルコ軍からの侵略に対して、強化・再建が重ねられ、以後フランス軍からの
占領も経て、1815~1895年に、再びオーストリア・ハンガリー帝国支配となる。第一次世界大戦
後はスロベニアに戻って来て、現在に至る。
城出入口
城の中庭 : 街の中心部からの標高差70mのグライスキ・グリチュ山の頂上にある。
聖ジョージ礼拝堂:1489年ゴシック様式で建てられ、天井のフレスコ画が特徴。
1. フランシスコ教会 (Franciscan Church)
街のメイーン交差点プレシェーレン広場に佇むピンク色の教会。
1646~1660年にバロック様式で建てられ、正面のファサードは1706年に追加。
祭壇は、1736年に彫刻家フランチェスコ・ロブバ (Francesco Robba) によって造られた。
ロブバはヴェネツィアの彫刻家 (1698-1757)
天井のフレスコ画は、マティ・ステルネン (Matej Sternen) によって1936年に描かれた。
ステルネンはスロベニアの印象派の画家 (1870-1949)
2. 聖ニコライ大聖堂 (Nichojas cathedral)
オリジナルは、1262年にゴシック様式の聖ペテロの教区教会として建立された。
1361年と1469年の2回の火災で消滅し、再建を繰り返し、現在の教会は1706年に
バロック様式で再建。
西側正門と青銅製の彫刻扉(1996年に教皇ヨハネ・パウロ二世の訪問記念で造った)
南側の教会側面(ファサード)と後ろは緑色ドーム(高さ24m)
南側側面扉:6名の枢機卿と横たわるキリストを表わした彫刻扉
教会南側のファサード
北側のリュブリャナ川から見た教会のドームとツイン塔。
祭壇
天井のフレスコ画は、ジュリオ・クアグリオ (Giuglio Quaglio) の作 (1723年)
クアグリオは、イタリアの画家 (1668-1751)
3. ウルスリネ教会 (Ursuline Church of the Holy Trinity)
1718年~1726年の建立。 別名「三位一体聖堂」とも呼ばれている。
振り向けば、リュブリャナ城の絶景が.....(右の建物は大学)
4. 聖ヤコブ教会 (Charch of St. Jakob)
オリジナルは、1613~1615年にゴシック様式で建てられた。 1701~1703年にバロック
様式で再建。 1598年よりイエズス会の教会となっている。
5. セント・フロリアン教会 (St. Florian's Church)
1696年に建てられたローマカトリック教会
<その他のリュブリャナお薦めビュー・スポット>
① ドラゴン橋:1901年完成
② 市庁舎前広場
➂ 旅情誘うリュブリャナ川
これにて、「リュブリャナの教会」はお終いです。
「バラトン遍路の旅」 http://motsukahu.web.fc2.com
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