思い立って高山~木曽路~松本への旅へ出た。国内旅行はできるだけ気ままに・・・と
宿泊と乗車券を作ってもらった旅である。東海道新幹線で名古屋へ、東海道本線に
乗り換え高山へ(岐阜から高山までは高山本線)天気予報は曇りだったが快晴に恵まれ
宿に荷物を置いて散策に出かける。
古い町並みを維持するのは大変だろうが訪れる者には楽しみである。
木組細工のお店だがおばさんが言うにはこの入り口にはマンホールがあって
みっともないからカーペットを敷いている、とのこと。どうしてそんなことになったの
だろう。家は築何十年だとかでマンホールのほうが後でできた、いうのだけど。
通りのお茶屋さんで抹茶ソフトのミニサイズというのがあった。量もいいし、なにより
お茶の香りがいい。店のご亭主は「今ひきたてを入れたから香り、いいでしょ」と。
心遣いがうれしい。
信号は積雪除けのために縦についている。冬には50~60センチの積雪とか。
翌日は雨(天気予報は大当たり)名物の朝市だが雨のせいか数軒、たぶん観光用に
出しているのだろう。ほう葉で包んだおもちを買う。
宿の車で駅まで送ってもらって美濃太田へ、太多線という初めての線で多治見へ(ホームの
立食そばの昼食)、中央本線で中津川へ、便がないのでタクシーで馬篭、妻籠、今夜のホテル
へ行くことに。
だが、足元が悪く馬篭も妻籠もゆっくり散策できなくて残念。道路も整備されていて”木曽路
はすべて山の中である”とはいかないけれど雨にぬれる新緑を楽しみながらドライブ気分で
宿まで送ってもらう。
イワツバメだろうか、巣が三つも並んでいて雛がちいさな頭をのぞかせて親鳥を
待っている。
一夜あけると快晴、宿のバスで南木曽へ。中央本線で松本へ。どこやらで特急を
捕まえる予定だったけれど鈍行でコトコト行こうということになった。速度もゆっくり
であるし、駅に着くたびに地方色豊かな人々の乗り降りがあるし、ドアも手動である。
乗る前に夫が窓口でなにやら聞いていたが、乗ると倉本駅の先のトンネルを抜けると
すぐ左に浦島太郎伝説で有名な寝覚の床が見えるそうだ、という。頭には全くなかった
ので緊張して窓外を見やる。倉本を過ぎると確かにトンネルだ、カメラを窓にピタリと
つけ何とか一枚撮れた。特急だったら一瞬の間に過ぎ去って撮ることはできなかった
だろう。
肝心の岩が撮れているのかよくわからないけれどとにかく記念の一枚。
花崗岩の柱状節理だそうである。
松本は3回目、コース上、松本泊りにしたのだけれど お城も開智校も前に見ているし、
とりあえず、どこかで聞いたお蕎麦屋さんに行ってみようとタクシーに乗ると(いいカモに
見えたらしく)そこよりおいしい店がある、といわれ深志にある店につれていかれた。 店の
名は忘れたがひらがなだったと思う。ざるを頼むと二枚重ねたのが出される。やはりすこし
多くて夫に取ってもらう。中盛り、というのがよかったかもしれない。
そのあと、それなら穂高神社やワサビ田に案内する、ということになった。カモは大事に
と思うのか信州大学やら、居酒屋チェーンの創業者の家とか、テレビドラマのロケ地など
途中もよく説明してくれる。
ワサビ田は清流でなければ、とはよく聞くが、本当にきれいな水の中で
栽培されている。ワサビソフトクリームを食べる。ほんのり辛みが利いている。
金色のマス、だと教えられたが鯉と見紛うような色と大きさ。
ワサビ田の近くに咲く二輪草
乗り換えるわけではないけれど、塩尻~松本間は篠ノ井線。一泊しての帰京はあずさ、
いろいろな列車に乗って、ミニ鉄っちゃんの気分だった。