以前このブログで、古いドラマ「ザ・ガードマン」の怪談シリーズについて書いたことがあるが、ザ・ガードマンの怪談をセレクトして復刻したDVDを見る機会があった。
それはボックスセットのパッケージで、「ザ・ガードマン 恐怖とサスペンス編 セレクション2」というボックス。
このDVDに収録されているのは、以下の通り。
ディスク1 「すすりなく美女」「壁からでる幽霊」
ディスク2 「雨の幽霊病院」「幽霊に食い殺された家族」
ディスク3 「手首のない幽霊」「満月の夜は狼女が狂う」
幼少の頃に見てて怖かった「ザ・ガードマンの怪談」。
今見てみると、さすがに「怖い」という感じはない。
というか、少なくても幽霊が怖いという感じはない。
怖いと感じるとしたら、人の心そのものか。
このシリーズを見てると、怪談現象を怖がらせようとしている意図は分かるが、それ以上に「人の心の怖さ」をより深くテーマにしている印象を持った。その点が「子供向けの恐怖番組」とは違うところであろう。
このDVDを見た限りでは、ガードマンの怪談には、実際の幽霊が出てくるわけではなく、人が人を心理的に追い詰めるために、幽霊に扮している・・・そういう展開になっている。
照明の当て方などは、怪談作品の王道をゆく感じだ。
怖がらせ方は、今となってはクラシックスタイル。
でも、当時の子供にとっては深夜とも思えた時間枠で、恐怖番組の怖がらせパターンをあまり知らなかった立場としては、これは怖かったのだ。
今ではこれは怪談というよりサスペンス、ミステリーとして楽しめた。
もちろん、今の感覚だと、内容にツッコミ所はたくさんある。
でも、当時の子供に「現代怪談」を見せてくれたという意味では、個人的に忘れられない作品だった。
先ほども触れたが、「ザ・ガードマン」という番組は、本来子供向けの作品ではなく、大人向けのドラマであった。
なので、今見ても「子供だまし」な怪談作品ではない。
でも、子供が見ても楽しめる要素は、今見てもある。
子供が、大人のドラマを見るきっかけになった作品・・・・この作品群は、そういう意義があるのではないだろうか。
この復刻版に収録されたエピソードを見ていて、印象に残ったのは、笠原玲子さんという女優さん。 ドラマ中で、狼女という設定で出てくるのだが、この人がゾクゾクするほど魅力的。
どこかで見たことがあるな・・・と思って調べてみたら、怪獣映画の「ガメラ」シリーズに出ていた女優さんだったんだね。しかも、ガメラシリーズには何本も出ており、ガメラシリーズでは看板的・象徴的存在だった・・と言えるかもしれない。
ガメラ映画での笠原さんは妖しい魅力にあふれていたが、このガードマンでもその妖しい魅力は健在。
1975年に結婚して引退されたようだが、なんかちょっともったいない気もする。
今、どうされているのだろうか。
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