先日、去年亡くなったケメこと佐藤公彦さんの一周忌ライブに行ってきた。
場所は、晩年のケメがライブを行っていた店、大森のフォーク居酒屋「風に吹かれて」。
ケメの一周忌ライブ・・・ということで、若かりし頃のケメにゆかりのあるミュージシャンが集結。
集まったミュージシャンは以下の通り。
ピピ&コット
佐渡山豊さん
佐藤龍一さん
生田敬太郎さん
加奈崎芳太郎さん
このうちピピ&コットは、金谷厚さん、よしだよしこさん、早川隆さん、丸山圭子さん・・・というオリジナルメンバーが勢ぞろい。
誰も、当時エレックというレーベルが輩出したミュージシャンばかりだ。
当時エレックは、上記のメンバーの他に泉谷しげるさんやチャボさんなども加わったメンバーで全国をまわっていた。
まさに70年代フォークのブームのど真ん中にあったレーベルだった。
ケメの訃報が知れ渡った時、泉谷さんは「(ケメたちと)一緒に活動した期間は、正味2年ぐらいの短い間だった。だが、当時の俺たちは誰もが一番人気があった頃だった」と回想コメントを出された。
2年という年月が長いか短いかはさておき、少なくても相当に濃密な時間が流れていたんだろう。
それだけに生涯の中でもとりわけ忘れられない時期であったろうし、輝きを放っていた時期だったことだろう。
この日「一周忌ライブ」では出演者はそれぞれの持ち時間の中で、ケメにまつわる思い出を語り、自分たちの演奏メニューの中で皆ケメの曲もカバーしてみせた。
ケメの名曲「生活」を生田さんが独自のスタイルで粋なアレンジでレパートリーにされているのは知られていたが、この日はなんと、佐渡山さんも「生活」をカバー。
佐渡山さんの歌う「生活」は、こういう機会じゃないと中々聞けないだろう。
ピピ&コットは「捨ててはいけないよ大切なものを」という看板曲を完璧なハーモニーで再現。この曲はケメが作詞し、金谷さんが作曲した名曲だ。
コード進行など、けっこう一筋縄でいかない進行で、ロックを感じさせる名曲。
「たった一人の友達」「地下鉄」も披露。どれもケメの曲でまとめてみせた。
佐藤龍一さんがカバーしたのは、なんと「今は昼下がり」というケメ曲。まさかこの曲を選ぶとは。さすがにセリフ部分はカットしてたが、ファンの間では人気の高い曲。
生田さんはもちろん「生活」。生田さんはケメのこの曲を若い頃からカバーされていたので、お馴染みだ。あと、ケメが作詞して生田さんが作曲した共作「地下室」も。
加奈崎さんが歌ったケメ曲は「黄金虫」。作詞はケメで作曲は金谷さんのこの曲を、なんと古井戸が昔アルバムに収録していたのだった。
そして最後には、出演者とお客さん全員で「通りゃんせ」「メリーゴーランド」を合唱してライブは終了。
曲もさることながら、出演者たちのケメに関する思い出話が楽しかった。
当時のエレックをふりかえり、当時のエレックのミュージシャン同士の関係について「俺たち、仲良かったよな」「お互い、尊重し合っていた」と回想していたのが、印象的だったし、当時を知るファンとしては聞いてて妙に嬉しかった。
それにしても・・・店の中は超満員だった。
出演者も豪華だったし、ケメの一周忌という特別な意味合いもあったし。
席は売り切れだったので、来たくても来れないファンも多かったことだろう。
もしこれで泉谷さんやチャボさんあたりまで加わっていたら、もっと大きな会場じゃなきゃおさまらなかったのではないか。
でも・・ケメの一周忌ライブには、やはり「風に吹かれて」こそが一番ふさわしかったと私は思う。
かつて皆の協力を得てケメトリビュートライブの実現と出演をしたことがある私としては、こうしてケメの曲が忘れられることなく、歌い継がれていくことが、なにより嬉しい。
ケメが別の世界に行ってしまった今となっては。
だんぞうさんが楽器を持たずに、お客さんとして行く「風に吹かれて」は、珍しいですね。
トリビュートの時のように、ステージに上がり、演奏したい衝動はありませんでしたか?(笑)
私は、今回、出演された皆さんによるケメの歌ではなく、ケメとの思い出MCが大変気になりました。
最後の全員合唱は、いかがでした?
だんぞうさんの場合、楽器を持たずに歌うのは(それも観客席で)、ちょっとやりづらかったでしょうね(^^;)
たいがい、客としてイベントやライブを見に行ってますから。
なので今回は、出たいという衝動はなかったです。むしろ、客としてライブをたのしみたいと思ってました。
当時の彼らの裏話は楽しかったです。
全員合唱は歌詞カードを見ながらでした。
曲はケメの定番曲でした。
客席で歌うのは楽でしたよ(笑)。