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イズ・ユア・ラブ・イン・ベイン by ボブ・ディラン  (ディランの隠れた名曲シリーズ3)追記あり。

2021年01月28日 | 音楽全般

 

Is Your Love in Vain?  by  Bob  dylan  (ディランの隠れた名曲シリーズ3)

 

 

ボブ・ディランの、ベストヒットアルバムには収録されてない隠れた名曲を取り上げる「ディランの隠れた名曲シリーズ」その3!

ディランの名曲は「風に吹かれて」や「ライク・ア・ローリング・ストーン」だけではない。

他にもたくさんありすぎる。

ディランをもっと色んな人に知ってもらいたい。彼はベストヒットアルバムだけで追いきれる人ではないのだ。ベストアルバムに入らなかった名曲を知ってもらいたい。

そんな気持ちで綴る、このシリーズ。

 

今回取り上げる曲は「イズ・ユア・ラブ・イン・ベイン」。

 

ベストヒットアルバムには収録されないけど、こんな名曲がディランにはある。

だから、ディランのファンはやめられない。つい探求したくなるのだ。

ベストヒットアルバムだけを聴いていたんじゃ、この曲には出会えない。

これほどの曲がなぜベストヒットアルバムに収録されないのか、個人的には理解できないぐらいだ。

ともかくメロディアス。本当に魅力的で良い曲だ。

サウンドの方もポップで聴きやすい。

この曲を聴くと、ディランのメロディメーカーぶりを再認識させられる。

 

ディランというと、作詞でノーベル賞をとったこともあって、とかくその歌詞が注目されがちだが、そもそも私がディランにのめり込んだのは、彼のメロディにひかれたからだった。スタジオ録音のオリジナルバージョンでは、ベーシックとなるメロディラインが割とつかみやすかったから。

 

ベストヒットアルバムには、アルバム「ストリートリーガル」からはオープニング曲の「チェンジング・オブ・ザ・ガード」という曲が収められたりはするが、なぜかこの「イズ・ユア・ラブ・イン・ベイン」は選ばれなかったりする。

確かに「チェンジング・オブ・ザ・ガード」は良い曲だし、ベストヒットアルバムに選ばれるのは当然だと思うが、この「イズ・ユア・ラブ・イン・ベイン」も選ばれるべきだったと私は思っている。

「ストリートリーガル」の2枚看板的な曲だったとも思うので。

 

この曲はライヴ映像やライブ音源をユーチューブで見つけることができたが、スタジオ録音のオリジナルバージョンの音源は、私が検索したところ、見つからなかった。

この曲の本来のメロディラインは、ライブバージョンではやや掴みにくいかもしれない。

音質的にボーカルやサウンドが聞き取りにくかったり、メロディが大きくアレンジされていたりするし。

できれば、「ストリートリーガル」に収録されたスタジオ録音のオリジナルバージョンを聴いてみてもらいたいところではある。

 

なんでも、話によると、この曲を初めてライブで披露したのは、ディランの初来日公演の時だったらしい。

「ストリートリーガル」発表の時期近辺に初来日を果たしたからだっただろう。

 

その日本公演は私も見に行ったが、日本公演でのこの曲はあまり記憶に残っていない。

その時の日本公演は「武道館」というタイトルで正式ライブアルバムとして残されている。

そのライブアルバムでのこの曲の音源を改めて聴き返すと、割とあっさりと歌っていたし、どこか地味目だった。

当時はこの曲は新曲だったせいか、オリジナルバージョンのメロディに割と忠実に歌っていたが、やはりスタジオ録音のオリジナルバージョンの方が良い。ボーカルのテンションもサウンドも。

 

ディランの曲をカバーする人は多いが、この曲もまた色んな人にカバーされている。

プロ・アマ問わず。

「ストリートリーガル」でこの曲を聴いて、この曲を好きになった人は多いはずだ。

そういう意味では、「ディランの隠れた名曲」の中の1曲として取り上げるにふさわしい曲だと思う。

 

私がもしベスト盤に収録されない「ディランの隠れた名曲」のアルバムを編集するとしたら、この曲は必ず収録するだろうと思う。

 

 

 

歌詞の内容は・・以下のような感じ。

「愛してくれてるのかい?それとも、ただの好意?」

「言葉でいう半分も、私を必要としてくれてるのかい?」

「あてにしていいのかい?それともむなしい愛?」

 

ディランは、どんな状況の時に作ったラブソングだったのかな。

確か時期的には、奥さんと別れた頃だったような気がするが・・。

 

 

とりあえず、現時点で見つかったディランのライブバージョンの一つを取り上げておこう。比較的スタジオ録音のオリジナルバージョンに近い感じのテイクを。ただし、録音状態や音質は、あまりよくないが、、、。

こちら ↓

https://www.youtube.com/watch?v=H7tADz0LsMc

 

 

 

また、ディランのスタジオ録音のオリジナルバージョンに割と近い感じで他ミュージシャンにカバーされているバージョンも取り上げておこう。このバージョンだと、音質も悪くなく、メロディラインをつかみやすいであろう。このバンドのイントロのリードギターのパートのメロディは、ディランのオリジナルバージョンではサックスで演奏されていたフレーズをけっこう活かしている。

ディランのオリジナルバージョンへのリスペクトが感じられ、良い出来になっている。

Peter Viskinde band というバンドのテイクだ。

こちら ↓

https://www.youtube.com/watch?v=uHCPDiIHQW8

 

……………………………………………………………………………………

 

追記

この記事を書いてから数年経過した2023年現在、ディランのこの曲のスタジオレコーディングバージョンの音源を発見したので、その音源を追加紹介しておきます。こちら↓

 

 

 

 

 

 


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4 コメント

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Unknown (鮎川愛)
2021-02-04 03:48:04
私も、「ベストアルバム」と聞く度に、「誰にとってのベストなんだろう…」と思います。

単純にミリオンセラーを記録したメガヒット曲を集めたものを「ベストアルバム」と呼ぶのでしょうか?

だんぞうさんの場合、ボブ・ディランにて、そういう葛藤がありますよね。

私の場合は、エルヴィス・プレスリーです。

エルヴィス・プレスリーのベストアルバムは、ジョン・レノンのベストアルバムとは違い、意外と独自の趣向を凝らした特典が多く、そこは熱烈ファンとしても大変高く評価し、嬉しいところです。

それでも「私なら、あの楽曲も選びたい」という歌が、たくさんあります(笑)

ライブでのみ歌われ、スタジオ・アルバムには収録されていない楽曲に、特にそういう傾向が高くなります。

ボブ・ディランにも、「ライブならではの音源」をベストアルバムに収録すべき楽曲が数多くあるでしょうね。

今回ご紹介されたライブ音源は、本当に綺麗な音楽ですね。

インストであったとしても充分名曲です。
返信する
Unknown (だんぞう)
2021-02-04 10:53:56
人気があって、活動期間が長く、なおかつ音源が多いミュージシャンほど、ベスト盤に収録しきれない名曲は多いでしょうね。

特にディランの場合は、スタジオバージョンとライブバージョンは同じ曲でも別物になっていたりしますから、なおさら。

スタジオバージョンでは目だたなかったのに、ライブではめちゃくちゃかっこよくなっているのもあれば、逆にスタジオバージョンはいいのに、ライブバージョンはイマイチ・・・そんなケースはよくあります。
だから、ライブ音源のベスト盤を出したら、定番ベストとは違った、意外な選曲になりそうな気がします。

エルビスは、レパートリーをライブで原型をとどめないぐらい変える・・ということはなかったのではありませんか?


今回とりあげた「イズユアラブインベイン」は、一番私が好きなのは、スタジオ録音のオリジナルバージョンです。
でも。音源が見つかりませんでした。

記事の最後に紹介したカバーバージョンは、比較的ディランのスタジオバージョンに近いアレンジで演奏してるので、お勧めです。
曲の流れがつかみやすいと思います。
返信する
Unknown (鮎川愛)
2021-02-04 11:27:25
おっしゃる通り、エルヴィス・プレスリーは、ライブにて歌う際、スタジオ盤通り、或いは更にアップテンポにしたりなどはありますが、何を歌っているかは、すぐに判ります。

エルヴィスの場合、楽器演奏は、バックミュージシャンに任せているので(特に70年代)、ボブとは明らかに違う、スタンダードなライブ方法となったのでしょうね。

又、エルヴィスには、自ら作詞作曲した楽曲はありませんからね。


ボブ・ディランがギターなど、楽器を持たず、マイクだけで歌ったことありますか?

ボブ・ディランは、自ら作詞作曲した楽曲を、ライブでも自ら演奏して歌うので、自由気ままに出来るのでしょう。
返信する
Unknown (だんぞう)
2021-02-04 11:39:20
>ボブ・ディランがギターなど、楽器を持たず、マイクだけで歌ったことありますか?

最近のコンサートでは、よくありますよ。

前回私が見に行った時は、自らの代表曲はあまりやらず、フランク・シナトラのカバーを多数歌ってたんですが、そこではメロディを崩さずに、実に丁寧に歌ってましたし、中々ムーディでした。

こんなディラン、見たことがなかったので、驚きでした。
あの時期限りのディランだったのだと思います。
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