11月8日は私の誕生日です。ひとつ年を取ったのですが、何も変わらない日々を過ごしています。
2016年に病気になり、やっと何とか家で暮らせるようになったとき、もういつ死んでもおかしくないのだから、自分のやりたいことをやっていこうと決心したのでした。
それから、もう5年になります。自分の思うままに暮らしているかというと、なかなかですねー、と思います。
生きていると、どうしても人と関わらなくてはなりません。私の病院へ行くと、主治医、看護師、事務の人、薬剤師、病院関係だけではなく、タクシーの運転手、デパートの店員、思いつくだけでもこんなにたくさんの人と出会います。
それが私のだけではなく、母の病院、夫の特別養護老人ホーム、夫がかかっている病院、それ以外にも日々の生活のために出会う人たち、本当にたくさんの人と出会います。
そして、人と出会うと、その都度、何かしら悩ましい気持ちになるのです。意地悪をされるということもありますし、いつもと違う態度に思えるとどうしたのだろうと思います。
人と会うと、どうしてもお互いの我がぶつかり、そこでどのように対処するかということが、とても大切なことになります。
私は、相手との境界を踏み越えることなく、お互いの世界を尊重したいと思います。仲良くなるけれど、相手の世界をそのままに見て付き合っていくことが、望ましいと思うのです。
でも、世の中には、人を踏みつけることを楽しむ人もいるし、人の世界と自分の世界が分からなくなる人もいます。
そういう付き合いは、とても難しいことですね。大きな集合体が相手だったりすると、意地悪をされることは、とても恐ろしいことに思えます。
私の付き合いなどは、病院が多いのですから、そういうところでずいぶん傷つくことがあります。それも、自分が何か人の気に入らないことをしたからなのでしょう。
自分が思うように生きるということは、そういう結果を生むことになるというのは、ずいぶん経験してきたことなのですが。
年を取っても人はなかなか成長することもなく、毎日つらいことが多いというのが、今年のお誕生日の感想です。
でも、お誕生日には、お友達からロシアのビリービンの絵本のプレゼントが届きました。妹夫婦から、姪からも、もう一人のお友達からも、温かいお誕生日メールをいただきました。
そして、その頃、妹の高校時代からのお友達が、私と母に会いたいと、わが家を訪ねてくれました。半世紀ぶりに会ったのです。妹たちが高校生のころ、私はもう大学生だったから、とても大人に見えたようです。みんな年を取って、昔の懐かしい日々を思い出して笑ったことでした。
そんな楽しいこともあり、またしんどいこともあり、それが生きているということなのでしょう。
下の写真は友達が送ってくれたビリービンの絵本です。