たまには(三流)ミュージシャンらしい記事でも書かなきゃ・・・とか思いつつ、そもそもおらっちが(三流)ミュージシャンであることすら知らない新規の読者の方もいらっしゃるだろうし、(三流)ミュージシャンだったことすらお忘れになっている昔からの読者の方もいらっしゃることだろう。
そこでだ。
(三流)ミュージシャンとして、今まで培ってきた知識やノウハウ、(三流)ミュージシャンとして曲がりなりにも曲や歌詞を書いてきた経験を備忘録的に書き留めておくのがいいんじゃないかと思っています。
今後、(三流)ミュージシャン・あしだみずきが・・・
えっと、あの・・・
「(三流)」を省略してもいいですか(泣)
おらっちです。こんばんは。
今日はちょっとだけ「歌詞」について語りたい。いや、ほんのちょっとだけ。
すごく大雑把に言うと、メロディーに歌詞を乗せていく場合、「音符の数と同じだけの文字」が必要になる。
「あ・い・し・て・る」と言うためには、5つの音符が必要になるわけだ。
これを3つの音符に無理矢理押し込むと、それが「字余り」と言われる形態になる。
桑田佳祐さんやミスチルの桜井さんが得意とする書き方ですね。
「終・わ・り・な・き・た・び」の7文字を3つの音符に押し込めるって、これはすごい才能ですよ。
ミスチルの影響もあるだろうし、日本語でのラップが流行ったことも関係するのだろうが、最近はこの「字余り」手法がものすごく普通に使われるようになってきた。
もしろ、1音符に1文字で書かれる歌自体が、ものすごく古臭いイメージを持たれたり、時代遅れ感を醸し出しているように捉えられたりさえするのである。
すなわち、「字余り」の手法自体はもう、歌詞を書く上での常套手段として確立されてしまったのである。
じゃあ、反対に「字足らず」はどうだろう?
音符自体は2つ以上あるのに、文字は1文字しか乗っていない状態・・・
正直、あんまりカッコいいものじゃないですよね。
野球の応援でよく見かける(よく聞かれる)場面なんだけど、「かっとばせー、○○!」の○○に入る文字数って、ベストなのは3文字~5文字なんですよね。
日本人の苗字は、まあ3文字~5文字の方が多いと思うので、たいていの場合は違和感なく聞ける。
「かっとばせー、タ・ナ・カー!」とか「かっとばせー、タ・カ・ハ・シ!」とか普通でしょ?
問題は2文字の選手。
これを読んでくださっている皆様の中にも、野球が好きで、色んなチームのファンの方がいらっしゃると思います。なので、あまり露骨に個人名を出さないようにしたいんですが、あくまでも一例として引用するかもしれませんが、あまり気にしないでください。
「原」とか「阿部」とか「和田」とか「小野」とか「八木」とか(←思いっきり言っちゃってるし 笑)、苗字が2文字の名選手はたくさん存在します。
これを上記の「かっとばせー、○○!」シリーズに当てはめると、
「かっとばせー、はぁーらぁー」
とか
「かっとばせー、あぁーべぇー」
とか、何だかもう、脱力感この上ない応援になってしまう気がするわけです(←いや、個人的な感想ですけどね)。
原とか阿部とか、たまたま巨人の現在過去の実在選手で例示したんですが、どうやら巨人の応援団の方々はおらっちと同じような考えの持ち主が多いらしく、昔から、苗字が2文字の選手の応援の場合は、苗字ではなく「名前」を使うことが多いですね。
「かっとばせー、タ・ツ・ノ・リ!」
とか
「かっとばせー、シ・ン・ノ・ス・ケ!」
みたいに。
で、話を歌詞の方に戻しますが、こういう状況を鑑みると、「字足らず」の手法はまだまだ確立されるには至っておらず、むしろ何だか間延びしてかっこ悪いというイメージが強いのかもしれないと思ってしまうわけです。
巷に流れる流行の曲を、いつもよりちょっとだけ注意して聴いていただけると、おらっちが言わんとすることが分かってもらえるかも知れません。
「字余り」で書かれたフレーズはカッコよく耳に突き刺さり、「字足らず」で書かれたフレーズは何だか収まりが悪くてダサく聴こえる、と。
そして、歌詞についての話題をもう一つ、ニュースから拾ってきました。
ら抜き「来れる」、10歳代では7割以上が使用(読売新聞) - goo ニュース
歌詞を書く、ミュージシャンのおらっち個人としては、「ら」抜き言葉は嫌いです。
個人が開設したブログやmixiの日記で、「食べれる」とか「来れる」とか書かれていても、(気にはするけど)腹は立たないですが、出版物やテレビのテロップや企業サイトなんかで目にすると、「あぁ、これ作った会社ってアホの集まりなのね・・・」とか思ってしまいます。
「頭が固い」とか「言葉は変わっていくもの」とか言われますが、「食べられる」が正しいと規定されている以上はそちらを使いたいと思うわけです。
今後、近い将来に、「食べれるが正解」と改定されれば、その時点から使えばいいわけで・・・
・・・とかいいながら、口語ではわりと「来れる?」とか「着れる?」とか使ってるなぁ(笑)
反省も多い備忘録でした。
あしだ みずき
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