<10.7MHz クリスタルフィルター実験基板>
【2016.12.14】
このカテゴリーを立ち上げたのが、本年の4月だから、あっと言う間に8ヶ月が過ぎ去った。
当初は、劣化したスイッチを交換して、配線の美観が向上すれば良いと言うくらいに考えていた。
その目的で、配線を撤去しスイッチやコネクターを取り外し、基板も取り外してスッキリとした受信機のケースを眺めたのが運の尽き。ズルズルと深みに嵌って行くこととなった。
このカテゴリーの「復活」には、ラジオ少年だった自分を取り戻す意味が含まれる。
さて、10.7MHzのクリスタルフィルターの実験基板については、過去にも紹介しているが改めて触れてみたいと思う。
いくらメーカー製のフィルターでも、単純に線を接続しただけでは、まともに動かない体験談を過去のブログで紹介した。
そこで、インピーダンスマッチングの実験及び研究を行う為、ユニバーサル基板でフィルターの入出力部分に、それぞれ4箇所、合計8箇所のソケットを取り付けた実験基板を製作した。
下図の①~⑧までの8箇所にソケットを取り付けてた。
<回路図>
下の写真は、実験基板のフィルター(NDK製)と、ソケットの様子。
実験に使用する部品にも、ソケットの相手方となるピンを半田付けして作業性の向上を狙った。
部品は、L(インダクタ―)、C (キャパシター)、R(レジスター)の3種類で、全ての電気回路はこの3種類で構成されていると言われている。
ところで、インピーダンスマッチングと言っても、目に見えない世界だ、一筋縄で行くわけがない。
この10.7MHzのクリスタルフィルターのインピーダンスも分からなければ、フィルターの入出力に接続される回路のインピーダンスだって全く分からない。
インピーダンスアナライザーや、ネットワークアナライザーを使いこなせなければ無理だよ、と言うのであれば、このチャレンジはさっさと諦めるしかない。
しかし、ここはアマチュア無線家の「個人的研究」の領域だ。
※※百万円の測定器は関係無い。
ネットで情報をかき集めながら、あの手はどうだろう?この手はどうだろう?と部品交換を繰り返す日々が続く。
使用する計測器は、標準信号発生器(SSG)、この受信機のSメーター、低周波バルボル、オシロスコープに加えて私の目と耳。
受信機のVFO(バーニアダイヤル)をゆっくり回しながら、帯域内のリップルの様子と受信感度を見ることに専念する。
マッチング回路を省略した単純接続では、リップルが顕著に現れ、帯域内でピークが6箇所も現れ、受信感度も悪い。
この結果から、インピーダンスのミスマッチによる、エネルギーロスとフィルター特性の悪化が体感できる。
ところが、マッチング回路 (実験段階では有るが・・)を挿入すると、帯域内のリップルは低減し受信感度も、明らかに向上する。
入出力のインダクタンスは、約3.3μHが良さそうな為、下の写真の様に、高周波トランスを使ってコアを調整して見た。
コア調整を行うと、受信機のSメーターの振れにピークがはっきりと現われた。
この時点で、手ごたえを感じ短波ラジオを受信してみた。
従来の2素子のラダーフィルターの時とは違い、選択特性が向上しているのが、はっきり体感できる。
良い方向に向かっていると確信する。
可能であれば、受信感度は、あと3dBは上げたいし、帯域内のリップルも、更に低減させたい。
それが実現したら、10.7MHzのBFOとSSB専用フィルターを組み込んで見たい。
BFO用の高安定発振器と、SSB用のフィルターは既に手元にある。
乗り掛かった船と言うか、出掛かった小便と言うか・・・
そんな感じになってきた。
本稿続く・・
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