ガキの頃俺は押し入れに閉じ込められて有名になった
ガキの頃俺は押し入れに閉じ込められて本になった
ガキの頃俺は押し入れに閉じ込められて安らかだった
それから俺は押し入れが好きになった
中で夢想するようになった昼でも暗いそこはいつでも神聖な場所で
且つ最低の場所だった、
だから俺は進んで押し入れの中に入った
俺は1人になりたくて夢見たくて必死になって隠れてみた
そこには布団か、若しくは空虚なスペースしかなかったが
タオのように言えばその無用の用が
全てを備えていたわけさ!
もっとも神聖な場所はつまり最低な場所
もっとも気位の高い女は要するに濁った心
もっとも価値ある物は、価値が無いのと同じ
こう考えれば、人は退廃してゆくのだろうけど
逆にとらえれば
真理の魔法のように響くかも知れない
閉じ込められた懲罰の部屋は
俺を無限に自由にしてしまったわけだ
そこではなんでも出来たから、退屈することが無かった
だけど大人になった俺は狭くて暗いところがちっとも好きではない
きっと
自由では無くなったんだろう
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