めぐみへの遺言 幻冬舎
横田 滋 (著), 横田 早紀江 (著), 石高 健次 (著)
第六章 希望と絶望に翻弄されて P145~146 より
※28 北朝鮮への米支援、私たちを置き去りにしないで--早紀江--
石高さん
--希望がわいてきたときに、自民党政府がコメ支援をやり出す。自民党本部に抗議に行ったとき、バカヤローと大声で言う人もいました。
滋さん
言ったのは二人だけです。あと『国会議員を辞めろ!』と言った人もいた。
早紀江さん
米支援などの経済援助が始まったとき、なんでこんなことまでするのか、しなくてはならないのか、政府の人たちは何も感じないのかと私も腹が立ちました。
拉致問題が置き去りにされるのではと言う不安があって、私たちのことを忘れてくれるなという強い気持ちがそう言わせたのでしょう。気持ちはわかりますが、それがテレビに出ると、一般の人はちゃんと理解してくれない場合がある。
滋さん
当時、外務省の入り口で座り込みをしていて、出入りの市民にビラを渡そうとしたら、受け取らない人がいて、『オマエそれでも日本人か?』なんて言う。
あんな暴力的な言い方は、やめたほうがいい。
去年6月だったか、東京のデモ行進で、私たちの知らない団体が参加していて、『在日朝鮮人は東京湾に放り込め!』なんて怒鳴っていてそれがテレビのニュースでも放映されたのです。拉致と関係のない在日の人に対してまでそんな言い方をするのは良くない。筋違いです。
早紀江さん
デモはもちろん自由参加ですが、シュプレヒコールの文句は、これとこれって最初からいくつかのパターンが決められていてそれを言います。あんな言葉が出ると、家族会はそこまで言うのかと誤解されるからまずいと思う。
滋さん
勝手なことを言っているのに、一緒に横で歩いている救う会の役員が止めないんだから。
早紀江さん
そのあと、西岡会長が、『ああいうことを言わせないように注意をしておきましたから』と言われて、それで終わったのですが。
滋さん
自分たちの考えを違う人を許さないという姿勢は、本当に良くない。
早紀江さん
救出運動を一生懸命やっていただいているのは感謝します。ただ『自分たちの考えで凝り固まっていて良くないよ』と言う声を最近、しばしば耳にします。
横田 滋 (著), 横田 早紀江 (著), 石高 健次 (著)
第六章 希望と絶望に翻弄されて P145~146 より
※28 北朝鮮への米支援、私たちを置き去りにしないで--早紀江--
石高さん
--希望がわいてきたときに、自民党政府がコメ支援をやり出す。自民党本部に抗議に行ったとき、バカヤローと大声で言う人もいました。
滋さん
言ったのは二人だけです。あと『国会議員を辞めろ!』と言った人もいた。
早紀江さん
米支援などの経済援助が始まったとき、なんでこんなことまでするのか、しなくてはならないのか、政府の人たちは何も感じないのかと私も腹が立ちました。
拉致問題が置き去りにされるのではと言う不安があって、私たちのことを忘れてくれるなという強い気持ちがそう言わせたのでしょう。気持ちはわかりますが、それがテレビに出ると、一般の人はちゃんと理解してくれない場合がある。
滋さん
当時、外務省の入り口で座り込みをしていて、出入りの市民にビラを渡そうとしたら、受け取らない人がいて、『オマエそれでも日本人か?』なんて言う。
あんな暴力的な言い方は、やめたほうがいい。
去年6月だったか、東京のデモ行進で、私たちの知らない団体が参加していて、『在日朝鮮人は東京湾に放り込め!』なんて怒鳴っていてそれがテレビのニュースでも放映されたのです。拉致と関係のない在日の人に対してまでそんな言い方をするのは良くない。筋違いです。
早紀江さん
デモはもちろん自由参加ですが、シュプレヒコールの文句は、これとこれって最初からいくつかのパターンが決められていてそれを言います。あんな言葉が出ると、家族会はそこまで言うのかと誤解されるからまずいと思う。
滋さん
勝手なことを言っているのに、一緒に横で歩いている救う会の役員が止めないんだから。
早紀江さん
そのあと、西岡会長が、『ああいうことを言わせないように注意をしておきましたから』と言われて、それで終わったのですが。
滋さん
自分たちの考えを違う人を許さないという姿勢は、本当に良くない。
早紀江さん
救出運動を一生懸命やっていただいているのは感謝します。ただ『自分たちの考えで凝り固まっていて良くないよ』と言う声を最近、しばしば耳にします。