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メサ大統領がガソリン、ディーゼルの政府補助制度を廃止する法律を施行する、と表明したことから始まったこのスト(エル・パロ)は、ガソリン、ディーゼルを多く消費するサンタクルスの運転手組合、市民委員会を中心に大きな反対運動となって、こじれにこじれだらだらと3週間も続いてしまった。
その底流にはボリビアでもっとも産業、商業活動の活発なサンタクルスはボリビアの他のどこの県よりも飛びぬけて多くの税金をボリビア政府のあるラパスへ払っているにもかかわらず、サンタクルス県への予算は決してそれに見合うものではなく、サンタクルス県は道路もひどい、下水もまだまだ、ごみは散らかりっぱなし、というように少しも住みよくならない、という不満がもう何年も前から人々の心に「おり」のようにたまっている。税金の多くが、稼がない首都ラパスで使われているというコーリャ(ラパスに住む人)に対するカンバ(サンタクルスに住む人)のやっかみがここで爆発することになるのだが・・・。
そういうわけでストの様子が、ずっと前から言われていた「自治権をサンタクルスに!」というスローガンに途中から変貌していった。それもそのはず、聞くとサンタクルスの知事は(もちろん他県の知事も)大統領の任命制だという。これを廃止し自分たちで選ぶことを第1歩に、サンタクルスに自治権を要求、紆余曲折はあったがとにかく28日の30万人(主催者側発表)集会で6月に知事選挙をするということを勝ち取り、収束した形だ。
まだまだ民主主義には遠い国なのである。
それにしても、その間何度も会社は休みになり、スーパーは閉まり・・・あーー、つかれた・・・・。
写真は自宅前を通るエル・パロ(スト)の人たち。