まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

有川浩の「キャロリング」

2016-03-11 07:01:16 | 読書のすすめ
また なんだか寒い日が続きますね。

さて 有川浩の「キャロリング」を読みました。

キャロリング
有川 浩
幻冬舎


子供服メーカー「エンジェル・メーカー」は 資金繰りがうまくいかず
このクリスマスで会社を畳むことになった。

10年間そこに営業として勤める大和俊介は 社長の西山秀代になみならぬ恩があった。
他にタヌキのようなお腹がチャームポイントのデザイナーベンさんこと佐々木勉。
大和と同い年でかつて恋人だったデザイナー折原柊子(とうこ)。
美人で頭がいいが、気が強く素直でないために残念な朝倉恵那がいる。

エンジェルメーカーでは働く女性を支援するために 学童保育をやっていた。
子供達が次々と他の学童に移っていく中 無口な六年生田所航平は一人残っていた。
来年からハワイに転勤するシングルマザーである母についていくことが決まっていたからである。

航平は 別居中の父と母が和解してくれないかと密かに思っていた。
なけなしの小遣いをはたいて 父を説得すべく父が働く横浜へ行こうとするが・・・


有川さんのストーリー展開は軽やかだがあいかわらず緻密。

人は皆 幸福そうに見えるのに自分は不幸だ。どうせ自分の人生なんてこんなもん。

ひどい親に愛想が尽きて そう思いこんで自暴自棄になりかかっていた時
英代の一言に救われる。

人と不幸の比べっこしたって意味ないじゃない?

なんとか軌道修正して前向きに考えるようになった大和だが
付き合いはじめた柊子の”健全な普通さ”に自分との不釣り合いを感じて傷つけてしまう。

人は なるべくは個々人で立って生きていた方がいいが
そうは言っても 一人だけで生きていけるわけじゃない。

キャロリング お勧めです。

いがぐりおも ひとりぼっちは寂しすぎるよね。
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