まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「心淋し川」西條奈加

2021-03-03 19:10:37 | 読書のすすめ
今日の群馬は晴れ。
風は強くないものの
昨日に比べると寒い一日でした。

さて 西條奈加の「心淋し川(うらさびしがわ)」を読みました。



千駄木町の一角は心町と呼ばれていた。
小さな澱んだドブ川のそばに
4、5軒のうらびれた長屋が集まっている。
長屋の差配(管理人みたいなもの)は50代の茂十。
感じがよく気配りが出来るよく出来た男だ。

この長屋に住む五人が
五つの中編の登場人物である。

なんとも物悲しく
でも日常をなんとか送っていく住人たち。
時に助け合い 時に罵り合って
時を紡いでいく。

最後の「灰の男」で茂十の意外な身上も明らかになる。

この作品は直木賞を受賞している。
西條さんの本はいくつか読んでいるが
なんとも言えない独特の世界があり
私は好きである。

おすすめです。

散歩道脇に咲いている花。

コメント (2)
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