伊坂幸太郎『AX』

今日もひえていましたね。
なんか丁度いい季節が短かったような気がします。

さて 伊坂幸太郎の『AX』を読みました。

	AX アックス
	伊坂 幸太郎
	KADOKAWA

通称 兜こと三宅は 殺しを請け負う仕事をしていた。
兜には 妻と高校生の息子がおり 仕事を終えて家に帰ると
空きっ腹に魚肉ソーセージを。。。
何故なら兜は殺し屋であるのにも関わらず
度を超えた恐妻家で 妻が寝た後家に帰り
うっかり妻を起こして機嫌を損ねる事が 何より怖いのである。

兜が仕事を受注するのは 病院だ。
診察を受ける振りをしながら 医師より 「手術」の依頼を聞く。
このところ兜が受ける手術は 高い手術だ。
兜は家族のために 裏の仕事から足を洗いたいと思っており
それをネタに難しい仕事を振られるのだ。

兜は嫌々仕事をしながら 息子に誇れるようにと
友人を作ろうとしたり 事件に巻き込まれたりする。

しかし。。。


恐妻家の殺し屋が 何も知らない家族のために
なんとか自分の裏稼業をリセットしようとする。

恐妻家エピソードはあまりに真に迫っていて
伊坂さん実は恐妻家？と
野次馬根性が出てしまった。

それにしても 人を殺す事を生業にしていた人間が人生をリセットできるのか？

兜がいかに擁護しようが
この妻と何故に結婚したわけ？
まあ悪い人じゃないんだろうけどさ。。。
と思ってしまう読者を最後に いろんな形でギャフンと言わせてくれる。

殺し屋の話だから 明るいわけないんだけれど
それでも唸ってしまった。

やっぱり伊坂幸太郎はすごい。
もちろん好みはあるだろうけれど
私は好きだなあと思う。

是非ご一読を！

いがぐりおは殺し屋って見たことある？
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