物欲 日記

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消えた少年たち

2006年10月11日 22時41分00秒 | その他(PC以外)

消えた少年たち  上・下 オースン・スコット・カート ハヤカワ文庫
 
  物欲とは違うが、たまには脱線で書評もお許しを。誰のかのために書くものではなく、これは何か「消えた少年たち」を読んだぞ!って書き残したくなったので、書く。
 
  このオチは、まいった。最後の急展開は予想はしていたが、内容は想像を超えていた。
  モルモン教徒の日常生活が延々と展開される。淡々では無い。結構山あり谷あり。正直、モルモン教に興味が無い私からすれば、もうおなか一杯って感じもする。唯一の救いは、父親の仕事がソフト屋ってことか。ソフトベンダーに勤めている状況は(私は畑違いだが)、ものすごく共感できるシーンが多い。正直言うと、このソフトがらみの展開が無ければ、途中で投げ出していたかも。
 
  本書のもう一つの特徴は、家族の絆が大変よく描かれているってこと。そこでなされる会話は、いかにも西洋的ではあるが、家族の絆は万国共通であろう。ただ、自分が子供を育てている経験が、理解をより深めていることも大いに感じる。独身の若い頃なら、やはり途中で読むのをやめていたかも。
 
  さて、その結末であるが、もちろんここには書かない。
  正直最後の40ページ(確認した)は、涙、涙で目が曇って読めなくなるほど。どんな言葉で表してよいのか判らない。自分が親であることから来る感情移入か。ラストのこのシーンは、人の心を持っていれば誰でも共感するだろう。
  後から思うと、そこに至る伏線はあちこちにあったことがわかる。だからどうした。本書はSF?ミステリー?ジャンルはどうでも良い。犯人探しが目的の人は、読まなくてよろしい。純粋に、文字だけで感動したい人には、オススメ!
  
  注:今頃何言ってるのって方もいると思うが、本が高いので最近はブックオフの100円文庫本ばかりを愛用しており、普通の方よりも数年遅れて感動するのです。また何か書こう。
 



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