ワクチンの値段は基本的に自由価格です。小児の定期ワクチンは国の補助で無料ですが、大人のワクチンは基本的に有料で自由価格です。来年度からは、新型コロナワクチンも自由価格設定になると思われます。
普通の医療(診察、投薬、注射、入院加療など)は「保険診療」なので、全国統一価格です。同じ医療行為に対しては全国同じ価格なのです。手術に際しても同じ術式の手術であれば料金は同一です。手術が初めてのペェペェの医師でも、神の手と言われるようなスーパードクターでも同一料金です。病気になってからの治療は保険診療で行うことが殆どなので同一料金です。一方、病気を予防する予防医療には医療保険が使えません。予防医療の一つである予防接種の料金は「保険診療」ではないので自由価格です。ですから医療機関ごとに価格が異なります。 「保険外診療(自由診療)」では任意に料金を設定できることになっているのです。
例えば、インフルエンザワクチンの価格ですが、極端な例ですが、¥1,000という診療所を過去に見たことがあります。高いところでは¥9,000の診療所もあるようです。値段は大幅に異なりますが、ワクチンの内容は全国統一されています。ワクチンの原価は一回分¥1,500強です。¥1,000の診療所は、10年ほど前に奈良県内で見つけました。当時近所で話題になっていました。明らかに赤字なのに、どうしてこの値段なのだろうと調べたら、この診療所、開業間もなくて、客集め(患者さん集め)の「オープンセール」価格だったようです。翌年からは通常価格となりました。¥9,000の診療所は東京にある、もともと自由診療のクリニックだそうです。これらは極端な例で、全国的には¥3,000~¥5,000までのところが大多数の様です。
少し古いデータです。現在では、ワクチンの仕入れ価格も上昇しており、1割程度値上がりしているのでと推測されます。
QLife(キューライフ)は2018年10月24日、2018年・2019年インフルエンザワクチンの接種価格に関する調査結果を発表した。成人1回目の全国平均額は3,529円。都道府県別では、最高額は新潟県の3,799円、最低額は宮崎県の3,093円であった。
適正な価格設定がどれくらいか計算したサイトを見つけました。
それによると「適正価格」は¥4,000~¥5,500くらいだろうとのことです。
https://asklepios-clinic.jp/blog/2019/10/02/influenza-vaccination-reasonable-price/
我が坂根医院では1回目接種:¥3,000 2回目接種 ¥2,500としております。
予防接種は出来るだけ安くしたいとは思っています。只、此れより安くすると接種希望者が増えすぎて、日常診療に支障をきたします。このあたりがギリギリの価格設定なのです。納入価が年々上昇傾向なので、来シーズンはどうなるか分からないです。
尚インフルエンザ予防接種には、自治体ごとに様々な補助制度があります。
#1,65歳以上の方(令和5年12月31日までに65歳になる方)
#2,60歳以上65歳未満の方のうち身体障害者手帳1級で、心臓・腎臓・呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害を有する方(令和5年12月31日までに60歳になる方)
上記の条件に該当する方は、インフルエンザ予防接種にかかる費用に自治体で助成金が出、半額程度の負担、中には無料となる自治体もあります。
小児に対しても助成金を出している自治体がありますので、お住まいの自治体でお確かめください。
上記#1,#2条件に該当する田原本町民の方、インフルエンザワクチンの自己負担金は¥1,500です。
そして、田原本町では小児のインフルエンザワクチン接種に対する補助は残念ながらありません。
長年の謎が解けました
わかりやすく ありがとうございます
益々camper先生のファンになりました
さなえさんのファンになりました!!
嬉しいコメント ありがとうございました!!