薬と茶を煎ずるに、水をえらぶべし。
清く味甘きをよしとす。
雨水を用るも味よし。
雨中に浄器を庭に置てとる。
地水にまさる。
然共是は久しくたもたず。
雪水を尤(もっとも)よしとす。
・薬と茶を煎ずるときには、水を選ぶべきだ
・清くてあまい水が良い
・雨水を使うのも味が良い
・雨が降っている中にきれいな容器を庭に置いて雨水を溜める
・地下水よりも良い
・ただし雨水は日持ちしない
・雪を解かした水が最も良い
水を選ぶべき、というのは参考にはなるけれど、
・雨水
・雪水
を使うのが良い、というのは現代には当てはまりませんな。(子供時代はよく雪は食べていましたけど〜美味しかったぁ〜笑)
益軒さんの生きた時代は、よほど空気が汚れていなくてきれいだったんだろうなぁ〜
茶を煎ずる法、よはき火にて炊り、つよき火にて煎ず。
煎ずるに、堅き炭のよくもゆるを、さかんにたきて煎ず。
たぎりあがる時、冷水をさす。
此如すれば、茶の味よし。
つよき火にて炊るべからず。
ぬるくやはらかなる火にて煎ずべからず。
右は皆もろこしの書に出たり。
湯わく時、よくい(ジュズダマ)の生葉を加へて煎ずれば、香味尤よし。
性よし。
本草に、「暑月煎じのめば、胃を暖め気血をます」。
・茶を煎じる方法。弱い火で炒って、強い火で煎じる。
・煎じる時には堅い炭でよく燃えるやつをボーボー燃やして煎じる
・沸騰した時に冷水をさす
・このようにするとお茶の味が良い
・強火でいるのはよくない
・弱火で煎じるはよくない
・このことは中国の本(唐の陸羽の『茶経』)に書いてある
・湯が沸く時、ジュズダマ(イネ科の野草、類似種にハトムギがある)の生葉を加えて煎じると香りも味もとても良くなる
・体にも良い
・医薬書に、「暑い季節に煎じて飲めば、胃を緩め気血を増す」と書いてある
今のお茶の入れ方とはだいぶ違いますねぇ
茶葉にお湯を注いで入れるのではなくて、
・茶葉を入れた水をボコボコと沸騰させてから
・冷水を差す
暑いときでも、熱い茶を飲むのが
・胃を緩めて、気血を増す
というのはそうなんだろうな、と思います。
ついつい冷たいものを飲み過ぎてしまうけど、
・胃がキュッと
なっちゃいますよねぇ
胃が硬くキュッとなってると、気血が出てこない
益軒さんは「養生訓」を通して、
・消化器系(脾胃)がめちゃくちゃ大事だぞ〜
と繰り返し仰っているので、胃がキュッとなってしまうような飲食の仕方は注意しようと思います。
最後まで読んで頂いて有り難うございます
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