脾胃のこのむと、きらふ物をしりて、好む物を食し、きらふ物を食すべからず。
脾胃の好む物は何ぞや。
あたたかなる物、やはらかなる物、よく熟したる物、ねばりなき物、味淡くかろき物、にえばなの新に熟したる物、きよき物、新しき物、香よき物、性平和なる物、五味の偏ならざる物、是皆、脾胃の好む物なり。
是、脾胃の養となる。くらふべし。
・脾胃(内臓、カラダ)が喜ぶ食べ物、嫌う食べ物を知って、喜ぶものを食べて、嫌うものは食べないように
・脾胃(内臓、カラダ)が喜ぶ食べ物は何であるか
・温かいもの、やわらかいもの、良く熟したもの、粘りのないもの、薄味で負担の軽いもの、煮えたてのもの、清いもの、新しいもの、香りの良いもの、バランスの良いもの、五味の偏りないもの
・以上が皆脾胃(内臓、カラダ)が喜ぶ食べ物だよ
・これは胃脾(内臓、カラダ)を養うものだから食べると良い
ネバネバは体に良いもの、と思っていますが、益軒さん曰く「ねばりなき物」がからだ喜ぶ食べ物なんですねぇ〜
そうは言っても、私の毎朝の納豆は止めませんけどね、笑
とにかく、消化の負担になるようなものが良くないようですね。
なので、納豆は良く噛んで食べることにしまーす。
今日はひとまずここまで〜
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は油断せずに行いたいと思います。
諸獣の肉は、日本の人、腸胃薄弱なる故に宜しからず。
多く食ふべからず。
烏賊・章魚など多く食ふべからず。
消化しがたし。
鶏子・鴨子、丸ながら煮たるは気をふさぐ。
ふはふはと俗の称するはよし。
肉も菜も大に切たる物、又、丸ながら煮たるは、皆気をふさぎてつかえやすし。
・日本人は胃腸が丈夫じゃないから、肉は食べ過ぎないこと
・イカやタコも消化に悪いから食べ過ぎないこと
・鶏卵やアヒルの卵も丸ごと煮て食べるのは気を塞ぐ
・俗にいう「ふわふわ卵」にして食べるのは良い
・肉も野菜も大きく切ったものや、丸ごと煮たものは気を塞いでつかえやすい
「ふわふわ」はいいんだぁ〜
とにかく益軒さんは、
・消化に良くないものは食べ過ぎるな
とおっしゃっていて
・硬いもの、脂っこいもの、大きいもの
がそれに当たるようです。
味噌、性和(やわらか)にして脾胃を補なふ。
たまりと醤油はみそより性するどなり。
泄瀉(嘔吐や下痢)する人に宜しからず。
酢は多く食ふべからず。
脾胃に宜しからず。
然れども積聚(しゃくじゅ:胃けいれん)ある人は小食してよし。
げん醋(げんそ:濃い酢)を多く食ふべからず。
・味噌は成分が柔らかで脾胃の働きを補ってくれる
・醤油は味噌よりも成分が強いから嘔吐や下痢をする人にはよくない
・酢は脾胃に良くないから摂りすぎはダメ
・胃痙攣がある人は少しならいいよ
味噌はやっぱりいいんですね。
被曝された方でも、味噌汁を飲んでいたことが生存につながった
という話もありますね。
新型コロナ感染症「予防」としても、毎日味噌汁飲むことは期待できるという話もあります。
まぁ、味噌は悪いことはなさそうです。
食物の気味、わが心にかなはざる物は、養とならず。
かへつて害となる。
たとひ我がために、むつかしくこしらへたる食なりとも、心にかなはずして、害となるべき物は食ふべからず。
又、其味は心にかなへり共、前食いまだ消化せずして、食ふ事を好まずば食すべからず。
わざととゝのへて出来たる物をくらはざるも、快からずとて食ふはあしゝ。
別に使令する家僕などにあたへて食はしむれば、我が食せずしても快し。
他人の饗席にありても、心かなはざる物くらふべからず。
又、味心にかなへりとて、多く食ふは尤あしゝ。
・自分が食べたくないと思うものを食べるのは良くない
・手間暇かけて調理した食事でも、食欲がわかなければ食べちゃダメ
ここは要するに
・食欲がわかないときは、無理して食べると良くない
ってことですね。
そして、
又、味心にかなへりとて、多く食ふは尤あしゝ。
やっぱり
・いくら美味しい〜、と思っても食べ過ぎちゃダメだぞ
ってことをおっしゃっています。
益軒さん、これは一貫していますね。
・養生訓=節制訓
とも感じます。
今日はここまで〜まだまだ先は長そうです。当たり前のようであってもいろいろ発見があるので、のんびりやっていきます。
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飲食の慾は朝夕におこる故、貧賤なる人もあやまり多し。
況富貴の人は美味多き故、やぶられやすし。
殊に慎むべし。
中年以後、元気へりて、男女の色欲はやうやく衰ふれども、飲食の慾はやまず。
老人は脾気よはし。
故に飲食にやぶられやすし。
老人のにはかに病をうけて死するは、多くは食傷也。
つゝしむべし。
・お金持ちは美食が多いから、食べ過ぎに特に気をつけた方がいい
・中年以降は性欲は衰えるけれど、食欲は収まらない
・老人の内臓の働きは弱いから、食べすぎるとからだを壊す
・老人が病気になって死んでしまうのは実は、食べ過ぎて内臓に負担をかけることが原因であることが多い
諸(もろもろ)の食物、皆あたらしき生気る物をくらふべし。
ふるくして臭(か)あしく、色も味もかはりたる物、皆気をふさぎて、とゞこほりやすし。
くらふべからず。
・新鮮なものを食べなさい
ということですね。その際に、「臭い」「色」「味」が変わっているものは気が滞りやすい、と仰っています。
甚腥く脂多き魚食ふべからず。
魚のわたは油多し。
食べからず。
なしもの(塩辛)ことにつかえやすし。
痰を生ず。
・生臭く脂が多い魚は食べてはいけない
・魚の内臓は油が多いから食べてはいけない
・塩辛などは特にダメ〜
さし身、鱠(なます)は人により斟酌すべし。
酢過たるをいむ。
虚冷の人はあたゝめ食ふべし。
鮓は老人・病人食ふべからず、消化しがたし。
殊に未熟の時、又熟し過て日をへたる、食ふべからず。
ゑびの鮓毒あり。
うなぎの鮓消化しがたし。
皆食ふべからず。
大なる鳥の皮、魚の皮のあつきは、かたくして油多し。
食ふべからず。
消しがたし。
・刺身やなます(魚や野菜を細かく刻んで和えた酢の物)は人により加減するべき
・酢も摂りすぎは良くない
・冷え性の人は温めて食べるべき
・刺身を老人や病人は食べちゃダメ、消化に悪い
・特に未熟でも、熟し過ぎて日が経っていても食べるべきではない
・えびの寿司は毒がある、うなぎの寿司は消化に悪いから食べちゃダメ
・大型の鳥の皮や魚の皮の厚いものは固くて油が多いから食べない方がいい。消化に悪い
やはり益軒さんは
・脾胃の働き(消化)に負担をかける食べ物は避けよ
と繰り返し仰っています
益軒さんが「食べちゃダメ」と仰っているものを食べるときはせめて
・良く噛んで食べる
ことにしようかな。
今日はここまで〜
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