「養生訓」は
第一巻〜第八巻まであり、第一巻と第二巻で「総論」が述べられています。
この「総論」でだいたい貝原益軒さんの健康観がわかります。
ご自分の「儒教学者」としての知識と「実体験」を基にした健康観だなぁ、と感じました。
今日は、「第一巻 総論上」 をまとめてみたいと思います。
(長くなるので、サクッと「要点だけ」1番下に書いたので、よろしければそちらだけでもどうぞ〜)
昨日の記事でも書きましたが、
「養生訓」の総論上は以下の文章で始まっています
人の身は父母を本とし天地を初とす。天地父母のめぐみをうけて生まれ、又養はれたるわが身なれば、わが私の物にあらず。天地のみたまもの(御賜物)、父母の残せる身なれば、つつしんでよく養ひて、そこなひやぶらず、天年を長くたもつべし。是天地父母につかへ奉る孝の本也。
要するに、
・自分だけのからだではないんだよ
・天地の賜物であり、父母が残されたからだであるから、
・慎んでよく養い、いためたりこわしたりしないで、
・天寿を長くたもつようにしなければいけない
(以上、引用終わり)
と、養生の必要性を述べています。
これをまだ元気な若いうちからするべきだ、と繰り返し述べています。
反省〜
20代、30代前半、暴飲暴食でどれだけ自分のからだを、いためたりこわしたりしてしまっただろうか〜それでもまだ大病に至っていないのは本当に丈夫に産んでくれた両親に感謝です。
凡(すべて)の人、生れ付たる天年はおほくは長し。天年をみじかく生れ付たる人はまれなり。生れ付て元気さかんにして、身つよき人も、養生の術をしらず、朝夕元気をそこなひ、日夜精力をへらせば、生れ付たる其年をたもたずして、早世する人、世に多し。
私はまさに
「生まれ付いて元気をさかんにして、身つよき人」
としてこの世に送り出していただきましたが、20代、30代前半のような生活をしていたら
「生れ付たる其年をたもたずして、早世する人、」
になっていた、と反省しています。
又、天性は甚(はなはだ)虚弱にして多病なれど、多病なる故に、つつしみおそれて保養すれば、かへつて長生する人、是又、世にあり。
とも益軒さんは仰っていて、
「天性は甚(はなはだ)虚弱にして多病」という方もいらっしゃるでしょうが、
「多病なる故に、つつしみおそれて保養すれば、」
「かへつて長生する」
此二つは、世間眼前に多く見る所なれば、うたがふべからず。
慾を恣にして身をうしなふは、たとえば刀を以て自害するに同じ。
早きとおそきとのかはりはあれど、身を害する事は同じ。
自分の欲望の赴くままに生きて早死にしてしまうのは、自殺することと同じだぞ、と仰います。(養生訓を読んでいて感じるのは、益軒さんは結構厳し〜)
昔に「養生訓」を読んだときも私は真面目過ぎた故、益軒さんの厳しさに
・自分、ダメだなぁ〜
と感じてしまっていたような気がします。。。。
人の耳・目・口・体の見る事、きく事、飲食ふ事、好色をこのむ事、各其このめる慾あり。
これを嗜慾と云。
嗜慾とは、このめる慾なり。慾はむさぼる也。飲食色慾などをこらえずして、むさぼりてほしゐままにすれば、節に過て、身をそこなひ礼儀にそむく。
万の悪は、皆慾を恣(ほしいまま)にするよりおこる。
耳・目・口・体の慾を忍んでほしゐまゝにせざるは、慾にかつの道なり。
もろもろの善は、皆、慾をこらえて、ほしゐまゝにせざるよりおこる。
故に忍ぶと、恣にするとは、善と悪とのおこる本なり。
養生の人は、ここにおゐて、専ら心を用ひて、恣なる事をおさえて慾をこらゆるを要とすべし。
恣の一字をさりて、忍の一字を守るべし。
益軒さんは、「忍」
我慢しろ、耐えろ、と仰います。
ここで思い出すのは「我慢」と「忍耐」の違いです。(何かの本で読んでなるほどぉ〜、と思ったのでメモしていましたぁ)
「我慢」とは、自分の感情を押さえつけたりごまかしたりして、無視している状態
「忍耐」とは、自分の感情を理解した上で、心身が耐えられる範囲で、何かをしている状態
だから、自分の湧き起こる「欲望」を
・我慢(無理やり押さえ込む)するのではなくて、
・忍耐(自分にはこういう欲があるんだな、と理解した上で耐える)する。
この自分の「感情を理解した上で」というのはとても大切に思います。
今日は「総論上」についてまとめてみようと思いましたが、思いの外長い文章になってしまいました。
まだ総論上の途中ですが、今日はここまで〜
自分の欲望(目・耳・口・体)の赴くままに生活しておったら、早死にするぞ
欲望の赴くままに生きておったら、「悪」に染まる
「善」なることは、欲望のままに生きるのではなく、忍耐から生まれるのじゃぁ〜
自分のからだを大切にできる人は
「心」の力を使って忍耐じゃぁ〜
ということでした。
最後まで読んで頂いて有難うございます。
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ところで、フィリピンでM6・6の大きな地震がありました。
静止軌道電位も乱れています。
「8月21日5時16分、東京・横浜で巨大地震が起きる」という怪しい預言者が現れました。(怪しいですが、「防災意識」を高める、「量子力学の力」を信じて記しておきます。21日は月が最も地球に近づく日というのも気になります。)
防災意識を高めて過ごしたいと思います。
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