五湖漫聞(ごこまんぶん)といへる書に、多く長寿の人の姓名と年数を載て、「其人皆老に至て衰ず。之問ふ皆酒を飲まず」といへり。
今わが里の人を試みるに、すぐれて長寿の十人に九人は皆酒を飲ず人なり。
酒を多く飲む人の長寿なるはまれなり。
酒は半酔にのめば長生の薬となる。
・五湖漫聞(ごこまんぶん)という本に、たくさん長生きした人の名前と年齢を載せて(張翁113歳、王○洲130歳、毛間翁103歳、楊南峯89歳などの記載があるらしいです。)、「この人たちは皆老いても衰えず。これを問うと皆酒を飲まず」とある
・自分の地方の人はどうかと思って調べてみると、元気で長生きの人の10人に9人は皆酒を飲まない人だった
・酒を多く飲む人で長寿の人は稀である
・酒はほろ酔い程度に飲む分には長生きの薬になる
元気で長生きの人の10人に9人は皆酒を飲まない人
とは、全く飲まない人なのか?それともほろ酔い程度には飲む人なのか?
気になります。
最後の一文を読む限りでは、ほろ酔い程度には飲む人たちだったのかなぁ
酒をのむに、甘き物をいむ。
又、酒後辛き物をいむ。
人の筋骨をゆるくす。
酒後焼酒をのむべからず。
或一時に合のめば、筋骨をゆるくし煩悶す。
・酒を飲むときに、甘いものを食べるのはよくない
・また、酒を飲んだ後で辛いものを食べることもよくない
・人の筋骨をゆるくする
・酒を飲んだ後で、焼酎を飲んではいけない
・両方を一度に飲むと、筋骨をゆるくし、煩い苦しむよ(「ちゃんぽん」で飲んじゃダメよ、ってことかな。確かに色々な種類のお酒を一度に飲むと悪酔いする気がする・・・)
焼酒(しょうちゅう)は大毒あり、多く飲べからず。
火を付てもえやすきを見て、大熱なる事を知るべし。
夏月は、伏陰内にあり、又、表ひらきて酒毒肌に早くもれやすき故、少のんでは害なし。
他月はのむべからず。
焼酒にて造れる薬酒多く呑べからず、毒にあてらる。
薩摩のあはもり、肥前の火の酒、猶、辛熱甚し。
異国より来る酒、のむべからず、性しれず、いぶかし。
焼酒をのむ時も、のんで後にも熱物を食すべからず。
辛き物焼味噌など食ふべからず。
熱湯のむべからず。
大寒の時も焼酒をあたヽめ飲べからず。
大に害あり。
京都の南蛮酒も焼酒にて作る。
焼酒の禁(いましめ)と同じ。
焼酒の毒にあたらば、緑豆(ぶんどう)粉、砂糖、葛粉、塩、紫雪など、皆冷水にてのむべし。
温湯をいむ。
・焼酎は大毒がある、たくさん飲んだらダメ
・火を付けて燃えやすいところを見ても、ひどく熱があることを知っておくべき
・夏は陰気が腹に篭りやすい、また、服装も開放的で酒の毒が早く皮膚から出て行ってくれるから、少し飲むのは害はない
・夏以外は飲んではいけない
・焼酎で作った薬酒はたくさん飲んではいけない、毒にあてられる
・薩摩の泡盛、備前の火の酒(アルコール分の多い酒)は、いっそうキツい
・外国の酒は飲んではいけない、成分もわからず怪しいよ
・焼酎を飲む時も、飲んだ後に熱いものを食べてはダメよ
・辛いもの、焼き味噌なども食べちゃダメよ
・熱湯も飲んじゃダメ
・大寒の時も焼酎を温めて飲んではいけないよ
・大いに害がある
・京都の南蛮酒も焼酎で作ったものだから、焼酎と同じ注意が必要
・焼酎の毒にあたったならば緑豆の粉、砂糖、葛の粉、塩、紫雪(石川県に、江戸時代から伝承される家庭薬。内服用の練り薬で、熱病・傷寒・酒毒・吐血・食滞などのときに用いる。ーコトバンクーより)などを冷たい水で飲むのが良い
・お湯ではよくない
焼酎は「熱」のものだから、
・辛いもの
・熱いもの
と一緒は体を焼くような感じでしょうか・・・とにかく良くない、と。
ちょっと面白いな、と思ったのは、
・酒と一緒に甘いものはダメ〜
と言っておいて
・焼酎の毒にあたった時は
・砂糖を冷たい水で飲むと良いよ〜
と言っている、笑
まぁ、とにもかくにも
焼酎のお供のおつまみには気をつけた方がよさそうです
以上、「飲酒」シリーズは終〜了〜
最後まで読んで頂いて有り難うございます
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