菘(な)は京都のはたけ菜水菜、いなかの京菜也。
蕪(かぶ)の類也。
世俗あやまりて、ほりいりなと訓ず。
味よけれども性よからず。
仲景日(く)、「薬中に甘草ありて、菘を食へば病除かず。根は九十月の比(ころ)食へば味淡くして可也。うすく切てくらふべし、あつく切たるは気をふさぐ。十一月以後、胃虚の人くらへば滞塞(たいそく)す」。
・菘(な)は京都でいうはたけ菜、水菜でいなかの京菜のこと
・かぶらの類
・世間では間違えてホリイリナと訓をつける
・味は良くてもその成分は良くない
・仲景は「薬中に甘草あって、菘を食べれば病は治らない。根は9月10月の頃に食べれば味淡く食べても良い。薄く切って食べるべき。暑く切ったものは気を塞ぐ。11月以降、胃腸の弱い人が食べれば消化に悪い、気も塞ぐ。」と言う。
水菜のサラダはよく食卓に並ぶのでかる〜くショックです、悲しみ〜
ただ、
・畑菜で調べると、水菜とはまた別のお野菜
のようです。
・うすく切てくらうべし(水菜を薄く切るって??)
とあるので、私が普段食べる水菜のことではない、と思いたい
諸菓、寒具(ひがし)など、炙(あぶり)食へば害なし。
味も可也。
甜瓜(あまうり)は核(さね)を去て蒸食す。
味よくして胃をやぶらず。
熟柿も木練も皮共に、熱湯にてあたヽめ食すべし。
乾柿(ほしがき)はあぶり食ふべし。
皆、脾胃虚の人に害なし。
梨子(なし)は大寒なり。
蒸煮て食すれば、性やはらぐ。
胃虚寒の人は、食ふべからず。
・いろんな果物、干菓子などはあぶって食べれば害はない
・美味しいよ
・まくわ瓜はタネをとって蒸して食べる
・美味しくて、胃にも優しいよ
・熟した柿も木で熟れた柿も皮と一緒に熱湯で温めて食べるのがいい
・干し柿はあぶって食べるのがいい
・これらの食べ方ならどれも胃腸が弱い人でも害はない
・梨は体を冷やす食べ物だ
・むして煮て食べればその性質は和らぐが、胃腸が冷えやすい人は食べちゃダメ
梨は果物でも一位二位を争うくらい好きな果物なので、ショックです。
果物を温めて食べる発想はなかったなぁ〜
逆に冷蔵庫で冷やして食べたい!
でも、益軒さんは
・胃腸を冷やすのは良くない
と言っている
子供の頃、親にも良く言われたなぁ〜
果物を温めて食べるかどうかは別として、素直に胃腸を冷やさない意識はしておこう
・脾胃の働き(消化器系)が超重要
と一貫して仰っているから、そこを冷やすと
・いろいろ滞る
っていうことですもんね。
人は病症によりて禁宣(きんぎ)の食物各(おのおの)かはれり。
よく其物の性を考がへ、其病に随ひて精(くわ)しく禁宣を定むべし。
又、婦人懐胎(かいたい)の間、禁物多し。
かたく守らしむべし。
・人の病気によって食べちゃいけないものがそれぞれ異なる
・良くそのものの成分を考えて、その病気に従って食べて良いものと悪いものを決めるのがいい
・また、妊婦さんは食べてはいけないものが多い
・良く守らせること
益軒さんは
・自分でちゃんと調べて、食べていいもの悪いものを見極めなさい
と言っているのかな
・天、両親からもらった大切な身体
・ちゃんと責任を持って養生しなさいよ
・さらに、新しく命を授かったご婦人には
・その大切な命をお腹の中でしっかり養生するために
・食べちゃダメなものは食べちゃダメ、きっちりと守らせなさいよ
と仰っている気がします。
最後まで読んで頂いて有り難うございます。
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