ネギ抜き

“雨は降りますが、日中は暖かくなるでしょう”なんて言ったのはどこの誰よ？
寒かったわー。
午前中、なぜか背中ぞくぞく、くしゃみ連発・・・
これはマズイと思い、お昼は食堂の鍋焼きうどんで体を暖めることにした。
職場の食堂ではまず自販機で食券を買って、厨房前のカウンターに並ぶ。

「鍋焼きうどんひとつ、ネギ抜きでーす！」

おばちゃんが大きな声で厨房内に注文をアナウンスする。
食堂ではもうすっかりネギ嫌いで通ってるワタシ。
大人になってからはだいぶ食べるようにはなったけれど、うどんの薬味のような場合は大抵よけて残すので、はじめから入れないようにお願いしていたら、最近は言わなくても抜いてくれるようになった。

ネギ嫌いは物心ついたときから。
子供の頃、風邪をひくと、おばあちゃんに焼いたネギをガーゼにくるんでノドに巻かれた。
めっちゃ臭くて、あれはほんとにイヤだったなあ。
ネギ嫌いはそれからか？

それにしても、でっかい声で食堂でアナウンスされたのは初めて。
食堂にいた患者さん達が振り向いてたよ。

「だって、言わないとすぐ忘れちゃうんだもん」というのがおばちゃんの言い訳。