真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

「原爆を盗んだ男」~信念から自発的にスパイになった核物理学者フックス

2008-08-30 | 読書-2008
7月にTVの海外ドキュメンタリーのシリーズで見た番組をきっかけに、本(ネタと思われる書物)に当たってみる。
<シリーズ 20世紀 “核”の内幕>第1回 スーパースパイ ~盗まれた“マンハッタン計画”~
原題: Nuclear Secrets – Super Spy(2006年BBC制作)

さっそく読んでみたという人の例:
http://blog.goo.ne.jp/juri-cari/e/63298450b7d64617c3f694f3b313c353
上記ブロガーさんの作成された年表から:
1950年、親交のあったイギリス軍保安将校ヘンリー・アーノルドに情報提供の事実を認める。
同年2月、警察に逮捕され14年の刑に服する。
服役後は、東ドイツに赴き、原子力研究所に籍を置く。
1988年、死去。

このあたり補足するならば、フックスは英国で逮捕されたので、ローゼンバーグ夫妻のように死刑にならずに済んだということのようだ。
原爆の情報を流した当時、ソ連は同盟国(連合国)だったので、英国では死刑適用の罪ではないという(スパイ行為の最高刑が14年だとか)。
刑務所では模範囚としてすごしたため、服役は9年半(14*2/3)ほどで済んだという。

参考その1 wiki:ローゼンバーグ事件

参考その2 フックスの死亡記事(NYT紙、1988年)
「東独」がまだ健在だったので、詳しい情報が開示されない…。
本書の著者モス氏がコメントを求められていて曰く“It's curious that a man who was such an important spy was not a professional spy, unlike Kim Philby and so many others. He was a professional scientist and a very good one; and he became a spy simply because he was an atomic physicist at a time when, as it turned out, developments in atomic physics were the most important things happening in the world.”
‘A Man Driven by Conscience'

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