置かれた場所で咲く

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無花果の葉

2007-05-22 23:30:58 | こころ
登りきれないのは嫌で アスファルトの道歩いた
歩いて 歩いて ひたすら歩いて
気づいたらあたしの足 靴ずれで真っ赤になって

痛みと一緒に脱ぎ捨て 裸足で土の上歩いた
これって結構いいかもね


身に纏うものが多いほど 自分自身が見えなくなるから


可愛いものたちで武装したのは
社会という戦場を舞台に
意外性という感動を少し 演出したくて
残酷な自分をちょっと デフォルメしたくて


目に見えるすべてに頼りきってたのに
見て欲しかったのは 目に見えないもの


身につけたもの一つ 脱いでみた
躰の中を 風が流れた

肌を覆うもの一つ 脱いでみた
光の温かさに 眩暈がした


もう脱げないと思ってたのにね
脱ぎたくなかったんだ
この一枚の 無花果の葉

禁断の実を 食べてしまった罪は
誰からも赦されないって思ってたから

でも 誰に赦されなくてもいい

あなたが赦してくれたから
あのときの あの あたしの一言を


開放された肉体を ゆっくりゆっくり包んだら
自分の心の在処が やっとわかった気がした


言葉たちが姿を成す前の 形のない想いが湧き出す白乳色の源泉

あたしはずっと  その中にいたんだ