増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

2006年5月15日 スポーツ傷害

2006-05-15 08:35:00 | 近況
増田院長記

○大リーグヤンキースの松井選手がけがをしてゲームに出られなくなった。スポーツにけがは付き物とはいえ、今頃松井選手はどうしてああした事態になったのか心の中で反芻しているのではないか。
 いずれにしても、スポーツでけがをしたら適切な処置が大切となる。彼の場合、骨折だから緊急の措置とその後のリハビリが重要となる。

○松井選手は自分のケアとしてカイロプラクティックの治療を定期的に受けていた。その上でのけがだからやむをえないが、身の回りのアマチュアのスポーツ選手を見ていると、みな故障だらけだ。したがって、基本原則は故障をさせない<スポーツ予防医学>の確立だ。そのための1ヶ月に1回の定期ケア、アレルギー除去、食事管理、ウォームアップとクールダウンの徹底といったプログラムを進める必要がある。それから、コーチや監督は選手のフォームをあまりいじらないことだ。素直な子ほどいろいろいじられて駄目になっていく。かつては世界の王にしろ、現在のイチローにしろQちゃんにしろ、自分のフォームは誰になんと言われようと変えなかった。人にはその人に備わったフォームがある。

○今あるスポーツチームのケアを本格的に責任を以って引きうけようとしている。監督や選手たちのパフォーマンスが最大限に発揮されるように、チームドクターとしての重責をはたしていきたい。「これまでベストコンディションで闘ったことが一度もなかった」とは監督の弁である。いつもの大会直前の弥縫策ではなく、本格的な選手の健康管理に向けて歩み出す。今後の私の課題である。

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2006年5月14日 ソマチッド

2006-05-14 13:27:13 | 近況
増田院長記

○先週の金曜日は休診であった。風呂に何回かつかる。モーツァルトの「魔笛」を聴きながらマッサージチェアに身を沈める。そんな合間に、「完全なる治癒ーガストン・ネサンのソマチッド新生物学」を読む。これはネサンのことを書いた本である。先日のRobert O. Youngの著作はこれまでの生物学の中で失われた章として、忘却させらた過去の偉大な生物学者を列挙しながら、自分をその系譜に置いていた。そこにガストン・ネサンのことも記されていた。

そこで興味が湧き、関連図書を調べていたら、この徳間書店から出版された本を手に入れたというわけである。もう絶版になり古書で手に入れた。

すると、斉藤先生はこの本のことを知っていた。東京の病院に勤めていた頃、入院していた30代の女性のガン患者さんから贈呈されたものであった。患者さんはその本に書かれているがん治療を望んでいたようだったが、「看護婦の自分には何もできなかった。それにそのときは読んでもよくわからなかった」という。

10年後に私が読むということになる。ネサンはフランス人。特殊な光学顕微鏡を開発して、遺伝子の前駆物質とも言うべき生命の基本単位であるソマチッドを発見した。しかも、それは多形現象といって13の態様を変化させる周期を持っている。最初の3段階は正常だが、それを越えて周期が進むと、ガンなどの異常な状態となる。母国でニセ医者ニセ研究者のレッテルを貼られ、追われるようにしてカナダに移住。そこで自由な研究ができると思いきや、ケベックの医師会から告発されて刑事裁判の被告となるが、奇跡的に裁判に勝利。

この本はネサンのこの裁判に焦点を当てながら、自然と彼の研究業績を紹介する運びとなっている。

この本を読みながら、インターネットサーフィンをしていたら、昨年「日本ソマチット学会」が立ち上げられていたことを知った。具体的な活動は年1回の講演会のようだが、ネサンの治療法は導入されているのだろうか。

ネサンの場合、ガンの特効薬の触れ込みだから、いろいろと物議を醸し出すが、Dr. Youngの場合、酸アルカリバランスを整える代替療法のアプローチだから、西洋医学との正面衝突ではなく、一定の影響力を及ぼしているようだ。彼の見解は解説つきで「論文紹介」のところに近く載せるので関心のある方は参照されたい。

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2006年5月11日 動物の植物化が病気の過程

2006-05-10 21:20:01 | 近況
増田院長記

○昨日の続きである。Robert O. Young博士の著作はいろいろ頭脳を刺激する。まず、バクテリア(細菌)、真菌、カビなどの微生物はみな植物であるということだ。何かイメージとして動物のような印象もありますね。とくに細菌なんかは。また、ウィルスは身体外では無生物だが、身体内に入ると宿主を利用して生物化するという非常に特殊な存在である。

 ところで、ヒトは動物であるが、純粋に動物か?と言われると、そうではないんですね。小腸内にはビィフィズス菌、乳酸菌といった身体に有益な菌がいるし、大腸には大腸菌がいて脱水作用と同時にビタミンKを産生している。ヒトは60兆の細胞から成り立つ多細胞体であるが、その10倍くらいの細菌が共生している。つまり、ヒトという動物は機能の面から見ると巨大な動物植物の複合体である。生物学ではこれを共生と呼ぶ。

 この共生関係が最も安定して効率よく機能する条件が酸アルカリバランス、やや体液が弱アルカリの状態にあるときである。このときが、遺伝子の働きも、したがって酵素の働きも神経系の働きも、さらにはホルモンその他の働きも最適に働く。つまり、体内エネルギーの発電所であるミトコンドリアの視点に立つと、非常に効率よくATPが産出されて、身体は正常な好気性代謝を行う。

 ところが、身体の体液が酸性に傾くと、この最適な条件が失われて、機能の低下が始まる。そうすると、ATP生産が低下して、各細胞は嫌気性代謝に移行するようになり、正常細胞はこの嫌気代謝を最も得意とするバクテリア、真菌、カビに変質する。そこでこれらの微生物の産生する毒(エンドトキシン)が各種の病気を誘発させる。

 病気が進行すると、動物の細胞が植物の細胞に変質するのである。脳死人間のことを植物人間と呼ぶが、まさに言い得て妙である。病気とは植物化の過程ではないのか? ヒトは宇宙のチリから誕生し、死んで宇宙のチリに帰る。病気の過程は身体内部の植物化であり、植物化の最終局面が腐敗であり、腐敗の行き着くところが有機物質の無機物質への分解である。

 ともかく、Young博士の極めて鋭い視点は、自己の観察による事実に基づいて、推論していることである。ウィルス、バクテリア、真菌、カビによる外からの感染は症状であって原因ではない、原因は内部環境の悪化による正常細胞のバクテリア、真菌、カビへの変質であり、それが産生するエンドトキシン(内部毒)である、外からの侵入は2次的派生的なものにすぎない、と主張する。

 私はこの<内部原因論>の主張は何も新しいことはないが、その根拠となる<植物化の過程>には正直びっくりした。これはすごい観察である。

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2006年5月10日 酸アルカリバランス

2006-05-10 20:39:54 | NAET
増田院長記

○Robert O. Youngという微生物学の博士の書いた本を読んだ。題名はSick and Tired? (病んで疲れていませんか?)である(未邦訳)。とても全部読んでいないが、著者の主張の核心は次のようになる。

1、生体のバランスの中で酸とアルカリのバランスが死活的に大事である。

2、このバランスが崩れると、つまり身体の体液が酸性に傾くと、身体のバランスが崩れ、各種の症状が現れる。アレルギー、環境物質に対する過敏症、疲労、神経学的不均衡、小児の脆弱性、低血糖症、糖尿病、その他の各種疾患。

3、この酸性が悪化すると、身体の正常細胞はバクテリアとなり、さらにこのバクテリアが真菌となり、さらにこの真菌がカビに変質する。この視点は著者に独自のものである。しかし、著者は自分の発見ではなく、医学の歴史の中で無視され侮蔑されたきた過去の偉大な医学者の見解を再発見したことを強調する。つまり、微生物の感染は外から侵入されたものではない。感染は内から外に現れる、というのである。

4、各種の困難な疾病も腫瘍やエイズも含めて、みなこの生体の内部環境の悪化が原因と見る。そのためには、酸アルカリバランスを快復させる食生活やサプリメントの摂取が大事であると説く。

著者は28000倍の特殊な光学顕微鏡で正常な血液の細胞(たとえば赤血球や白血球がバクテリア、真菌、カビに変質するさまを観察した)。この事実は驚きですね。常識とは正反対ですから。

NAETもこの酸アルカリバランスのことを強調する。酸性体質の人はアレルギー治療がなかなか進まない。そこで、アルカリ食品を多く食べる工夫をしてもらう。そうすると、アレルギー治療をどんどん進む。

しかし、端緒を考えると、酸アルカリバランスが崩れれて酸性体質に傾く最大の原因は何か? 私はアレルギーだと思いますね。そこで、この酸アルカリバランスのキーワードを含みこんだ見解を以下のようにまとめてみた。 

アレルギー・酸性体質・病気

1、アレルギーがあると、とくに、
 卵、野菜(生+調理)、根菜類(生)、牛乳、野菜ジュース、トマト(生)、乾燥豆、ハーブ、ハーブティー、ミネラル、バター、必須脂肪酸、食塩、油脂などのアルカリ食品と体内消化液にアレルギーがあると、アルカリ食品の消化吸収が悪くなり、身体は酸性化します。

2、これに感情的ストレス、身体的ストレス、環境汚染のストレスが重なると、このアレルギーはさらにひどくなります。

3、また、穀物、魚、肉、砂糖、果汁、でんぷん、根菜類(調理)、コーヒー、炭酸飲料などをたくさんとる食生活を送ると、身体の酸性度が増して、アレルギーはさらにひどくなります。酸性体質の人はアルカリ体質の人よりもアレルギー除去の治療の進展がよくありません。

4、こうした悪循環が始まると、身体内部の酸性の環境を生息地とするイースト(酵母菌)、カンジダ、バクテリア(細菌)、ウィルス、寄生虫、カビ、真菌などが繁殖し、イースト感染、寄生虫感染、風邪やインフルエンザ、中耳炎などに罹り易くなり、また各種の疾患に脆弱となります。

5、とくに、こうした酸性体質の身体では、身体内の特に血液の正常細胞がバクテリアに変質し、さらにこのバクテリアが真菌に変質し、さらに条件が進むと、この真菌がカビに変質します。これらの微生物の毒(エンドトキシン)が原因となって、各種の病気が進行します。この段階になると、バクテリア、真菌、カビは身体の内外で共鳴しあって、身体の機能を一層阻害します。

6、したがって、病気から健康に快復する道は、アレルギー除去をしっかり行い、身体の栄養状態を改善し、重金属の解毒を進め、身体の酸性アルカリのバランスを快復させることです。加えて、アルカリ食品を多く食べて身体の酸性アルカリのバランスをややアルカリにおくように努めます。そうすると、身体の酵素の働きも活発となり、身体に害をもたらす微生物やその毒の働きもなくなり、健康を快復するというわけです。

7、このために必要なこと。
1)カイロプラクティックのケアを受け自律神経系を含めた神経系のバランスを整える。神経系のバランスを整えると、アレルギー治療が進みます。
2)NAETのベーシック項目の身体的・生化学的・感情的次元のアレルギー除去治療を受けて、アレルギー体質を改善する。
3)アルカリ食品を意識的に多く食べるようにする。
4)そのうえで、バクテリア、ウィルス、真菌、カビに対する特定のアレルギー治療を進める。
5)適度な運動、必要な余暇、十分な睡眠、無理な仕事はしない、などのメリハリの利いた生活を心がける。
6)こうすると、身体の自然治癒力が快復して、病気が自然に退縮していきます。

 

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