![]() | 袴田巌は無実だ |
矢澤 昇治 | |
花伝社 |
![]() | 裁かれるのは我なり―袴田事件主任裁判官三十九年目の真実 |
山平 重樹 | |
双葉社 |
▲袴田巌さんが無実とわかっていながら判事の多数決で負け、袴田さんの死刑判決文を書き、言い渡さなければならなかった元裁判官 熊本典道氏の告白を描いた本
![]() | 美談の男―冤罪袴田事件を裁いた元主任裁判官・熊本典道の秘密 |
尾形 誠規 | |
鉄人社 |
▲元裁判官、熊本典道氏の姿を、あらゆる角度から見て描き出した、決して美談にはしない本
![]() | はけないズボンで死刑判決―検証・袴田事件 (GENJINブックレット (37)) |
袴田事件弁護団 | |
現代人文社 |
なぜなら、「BOX 袴田事件 命とは」を、斉藤先生と一緒に観てきたらしいのです。
その時の様子を斉藤先生に聞いてみますと、冒頭の延々と続く強引な取調べシーンで、増田先生はだんだんとイライラし始め、ついには立ち上がって
「ひろしぃーーっ!」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0152.gif)
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(注意:よい子はマネしないでね。)
と左こぶしを振り上げて怒声を上げ、ついには出て行ってしまったのだそうで(映画上映中はむやみに席を立ってはいけない決まりになっています)、それを必死に押さえる斉藤先生の苦労は計り知れません
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_s.gif)
たぶん「やめろーっ」と一緒になって怒っていたのでしょうね。私が一緒に観ていたら、やはり怒りに燃えてしまうでしょう。
で、しばらく上映会場から姿を消していた増田先生がどうしたかというと、トイレに行っていたらしく、しばらくしたら戻ってきたそうです。
・・・お疲れ様でした。
で、袴田事件に関する書籍がクリニックに届き、やはりスタッフは拾い読みをしたりいろいろ読んだりするわけでして・・・・
私は今までの無知を恥じました
同じ静岡県で起きた事件と裁判。しかも今や市内となった清水で起きたことです。
いくら事件が起きたのが生まれる前だからとしても、詳しく知りませんでした。
そして、冤罪王国静岡ということも。
43年以上も自分の無実を認めてもらえず、およそ40年も「いつ死刑執行が来るか、今日来るか、明日かもしれない・・・」という恐怖と戦い続けている袴田さんの耐え難い苦痛は、想像することすらできません。
精神に異常をきたすのは当然のことと思います。
それをずっと支えている方たち、とくにお姉さんの胸のうちも、私にはどれほどの苦しみかは、想像できないほどです。
こんなに長い間闘っているのに、まだ終わっていません。
静岡に住んでいても、袴田事件で起訴されている人が冤罪の可能性が高いということぐらいは知っていても、あまり詳しくは知らないという人、つまり私と同じような人はどのくらいいるのでしょう。
もっともっとたくさんの人に知られてもいいはずなのだけど。
ということで、事件のWikipediaリンクを貼っておきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/袴田事件
とにかく、もう一度調べなおしてほしい事件です。
これが自分だったら・・・と考えると、言葉に表すことなどできません。
増田先生の熱意が、その本を読んだスタッフたちを動かしました。
先生、本を集めてくれてありがとうございました。
偶然にも私が最近読んだ本は、起こった事件、被害者の家族、加害者とその家族に課せられた過酷な人生、無実の罪で死刑判決を受けた人の立場、死刑を執行する側の立場を描き出したものでした。(フィクションのミステリー小説ですが)
私たちの知る報道、そのうちにどれほどの真実があるのか、改めて考え込んでいたところだったのです。
ニュース番組さえ誰かの思考に染められるかもしれないので、情報を受け入れるのには慎重でなくてはならない。
何年もテレビがついていない私の家は、その点で救われているのだろうか・・・。
![]() | 13階段 (講談社文庫) |
高野 和明 | |
講談社 |