増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

2006年2月1日 リベラル

2006-01-31 21:00:53 | 近況
増田院長記

○早いもので今年も2月に入った。1月は4日から営業を始めて精一杯がんばったせいで1月の患者総数は873人であった。もっと多くの人にサービスを提供するためにもっと努力をしなくてはならない。

○坐骨神経痛の患者さん。現在、70代、50代、40代の3人のいずれも男性の患者さんを診ている。いずれも主原因はアレルギーである。40代の男性はかなりがんばってようやく痛みが軽くなってきた。50代の男性はアップダウンがあるが、最初と比べてずいぶん楽になっている。70代の男性はお米とミネラルの治療をし始めたばかりだ。

坐骨神経痛とアレルギー。筋骨格系の視点しかない人にはあまりに唐突に聞こえるかもしれないが、アレルギーがあるとアレルギー反応により浮腫が生じる。それが坐骨神経に浮腫を生じると、坐骨神経痛となる。したがって、アレルギー治療をして反応を除去してあげると、この痛みは消える。これまで何人もこのアレルギー治療でお医者さんが治せなかった坐骨神経痛がよくなった。ただ、患者さんに納得してもらう過程が一番大変だ。なんせ、MRIやらなんやらで「椎間板ヘルニア」を見せられてマインドセットされているものだから、なかなかその呪縛が解けない。

筋骨格系のアプローチだけではなかなか改善しない坐骨神経痛もアレルギー治療を併用すると、治りが早い。

○「操守(そうしゅ)ある保守政治家 三木武夫」(國弘正雄著)を読み始めた。まだ半分近く読んだだけだが、著者の「リベラルには保守系リベラルも革新系リベラルもない。リベラルはリベラルなのだ」という趣旨の言がある。納得する。著者は三木武夫の政策ブレーンの1人、外務大臣時代の秘書官・通訳だった。この本の趣旨は「忍び寄る「笑い顔のファシズム」の時代にこそ、リベラルな政治家・三木武夫を思い出してほしい」に尽きる。


○この本を読んで改めて思ったのは、どうやら私の立場はリベラルにある、ということだ。ドラッカーもコヴィーも丸谷才一も斉藤孝も美輪明宏も野口悠紀雄も村上春樹もみんなリベラルな志向の持ち主である。自由と責任を重んじ、平和と環境を重視する。原則に生きる。

○以前にも書いたが、私の卒業したカイロ大学(パーマー)もリベラルであった。周辺からは哲学とテクニック重視のゴリゴリした窮屈な大学とのイメージで語られることがあるが、実際の経験ではとてもリベラルであった。最低限の規則さえ守れば、後は何をしても自由であった。哲学やテクニックで学生を縛る、ということもなかった。学部学部により、いろんな傾向の教授がいた。決して一本でない。後から考えれば、そこに緊張があり自由があったのかもしれない。

○本日は毎週水曜日午後のヨガ教室に行ってきた。身体が硬いものだからほぐすのに時間がかかる。もう8年も通っているのだが、最劣等生なので、今もって出来が悪い。

○本日のドラッカーは帰宅後行う。本日の金言。「歴史の峠」。副題は「われわれは新しい現実へといたる峠を越えつつある」。ACTION POINTは「昨日の問題に取り組んでいる同僚の目を覚ませる方法を考えてください」である。

カイロプラクティックで言えば、不易流行。「不易」=変わらぬ真理を創始者DDパーマーの原典に当たり蘇生させる。「流行」=最先端の医学の知見で武装する。これにより、伝統的カイロプラクティックの無知蒙昧を正す。

○本日の「7つの習慣名言」は「日々自分の自由の芽を伸ばし続ける人は、徐々にではあるが自らの自由を拡大させることになる」と述べる。

自分の書いた脚本で自分が演じることができる人生を送れるようになる。まず自分の脚本である、という点が大切である。

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2006年1月31日 網野善彦を継ぐ

2006-01-31 10:08:37 | 近況
増田院長記

○本日は午後休診である。午前中、1人の新患。開業当時からの患者である人の紹介で来院。70代のご婦人で、ここ数年不整脈を患っているが、ここ数日それがひどくなって気分が悪いとの訴えである。聴いてみるとすごい不整脈である。お医者さんからもらっている薬が効かない。そこで、代理を使って神経筋敏感テストをすると、BBFに反応がある。自律神経系が乱れている。BBFを反復治療する。計6回である。その後、再び聴いてみると、不整脈は残っているものの、だいぶ安定してきた。患者さんに聞くと、ずいぶん楽になったとのことである。喜んで帰っていただいた。また明日来院する。

○午後、静岡に昨年11月にできた大きなショッピングモールに初めて行ってきた。平日の午後とあって、それほど人はいない。本屋があったので、何冊かまとめ買い。その中の一冊「網野善彦を継ぐ」(中沢新一、赤坂憲雄共著)を読んだ。2004年6月初版、現在3版である。
私は網野善彦の熱心な読者ではなかったが、「百姓は農民ではない」「日本は東と西の文化的制度的に異なる二重国家である」「定住と漂流の同時性」「中世にはアジールがありそこでは自由があった」「中世は海民による交通交易が盛んであった」などのテーゼで人気のあった歴史家のファンの一人であった。しかし、学界からは猛反発され孤高を守った学者だった。
今、この2人が網野善彦の切り開いた学問の成果を継承して、さらに発展させる決意を対談で述べている。まさしく標題にあるように、網野善彦の弟子宣言(マニフェスト)となっている。そのなかで、デビュー作となった「蒙古襲来」のことが語られている。この本は読んでいなかったので、手に入れよう。

○さて、しばらくご無沙汰していたドラッカーの金言は帰宅後書くことにする。本日の金言。「機能する社会」。副題は「権力に正統性がなければ絆としての社会はありえない」。ACTION POINTは「イラクの新政権が正統であるためには何が必要かを考えてください。国民1人ひとりに位置づけと役割をもたらすには何が必要でしょうか」。
イラクの新政権が正統性を持つためには、自由で完全な直接平等選挙によって選ばれた政権が誕生し、宗教的派閥を超えた寛容と融和による「イラク国民」の形成を促すような諸政策をとることである。

○本日の「7つの習慣名言」。
「他人の弱点について争うことをやめてみる」
「自分の弱点を弁護することもやめてみる」
「間違いを犯したときには、すぐにそれを認め、修正し、ミスしたことから得られる教訓を学ぶようにする」
これは大事である。ひとつひとつがとても大切である。


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2006年1月30日 検査の目的

2006-01-31 08:11:42 | 近況
増田院長記

○昨日は3日間の出張の疲れが出てこのレポートのことはすっかり忘れてしまった。途中で気がついたのだが、携帯パソコンをオフィスに忘れてしまったのだ。そこで本日朝書いているという次第である。

○昨日はMCC横浜での特別講義であった。午前9時から午後4時まで。日頃臨床で感じていることを話す。いくつかの点を話したが、ひとつ強調した点は検査の目的である。何人かの生徒に「検査の目的」を聞く。いろんな答が返ってくるが、大当たりではない。みな、間違ってはいないが、正確ではない。検査の目的については1月21日のブログで少し触れた。
あなたはなんだと思いますか?検査は何か異常なことを見つけるのではなくて、診断・分析を確認するものなのである。そのためには問診が非常に重要である。問診で大体悪いところを見つけられなければ、どのような検査をすればよいのか見当をつけることができない。カイロプラクティックの治療に必要な検査は無数にある。そんな検査を全部やったら日が暮れてしまう。実際的ではない。

○たとえば、肩が痛くて動かせないという。どのように動かせないのか?どの方向に動かせないのか?この情報を問診で聞き出せば、どのような検査をすればよいのか見当がつけられる。それにより、真性50肩か偽50肩か棘上筋腱炎か肩鎖関節機能障害かなどがわかる。そして、検査で確認する。そのあとにその奥の原因に神経のアンバランス、アレルギー、感情ナどの要素があるかどうかを調べる。

○くどいようだが、検査は診断を確認するものである。悪いところを見つけるものではない。

○それからテクニックを身につけるための練習の意味である。練習によって技が向上するかどうかは、練習する時の意識に大いに関係がある。練習をただ闇雲に繰り返しても技は上達しない。練習によって技は向上しない。常に一定の感覚を得るために、何度も練習するのだ。結果的に一見単純に見える反復練習ができるのは、このぶれない感覚を得るためである。筋肉検査、足長検査、触診、ティッシュプル、アジャストの仕方など、すべて、身体感覚の標準化である。これは技やスポーツにも繋がる話だと思う。


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2006年1月29日 歩きながら考える

2006-01-29 23:02:28 | 近況
増田院長記

○昔読んだ本に笠信太郎著「ものの見方について」という本がある。そのなかで「ものの見方について、3つのパターンがある」話を思い出した。ドイツ人、スペイン人、イギリス人の3つである。「ドイツ人は歩く前に考える。スペイン人は歩いてから考える。イギリス人は歩きながら考える」。著者は明らかにイギリス人の考え方に共鳴している。
この話を思い出したのも、臨床の世界はまさに経験論の世界であり、「歩きながら考える」式の思考パターンが非常に馴染むからである。
今、瞳孔測定計を使って、いろいろ研究を始めようと思っているが、これも「歩きながら考える」というアプローチがぴったりと合うのである。そして、自分のホームページのつくり方も「歩きながら考える」というやり方が一番合うのである。

○本日はカイロ神経学のセミナー2日目。昨日の復習、自発性水平眼振の再説明、さらに自発性垂直眼振の機序、治療法、視線運動性検査の検査法、評価、治療法を説明する。最後に、複視の機序、検査法、治療法を話して終わる。午前9時から午後3時半まで。

○翌日は横浜MCCでの特別授業があるため、横浜市関内に移動。現在、久しぶりにテレビを見ながら、この近況レポートを書く。

○ベルリンフィルの主席ビオラ演奏者の清水直子さんのドキュメンタリーは素晴らしいものだった。こうした日本人の活躍は心からうれしい。また、キャシー中島のキルティングのドキュメントもいい話だった。こんないい番組を立て続けて見たのはラッキーだった。心が洗われる。

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2006年1月28日 自然治癒の生理学的基礎 

2006-01-29 08:34:37 | 近況
増田院長記

○実は、本日29日朝これを書いています。昨日はカイロ神経学の講師として朝9時から午後5時まで教壇に立ち、その後は受講生の先生方、学生と2次会3次会に及んだため、このレポートを書く暇がありませんでした。
治療家はふだん患者と対面するだけでほかの人と話す機会が少ないので、同じ仲間と話すのはとても楽しいのです。いろいろ刺激になります。

○カイロプラクティックの原理原則は神経のバランスにあります。しかし、そのバランスを崩す要因として構造、生化学(新陳代謝)、感情の3つの要素があります。したがって、一次関数のようにある特定の単純な要素に症状や病気の原因を還元することはしません。ところが、哲学的にはこうなのですが、伝統的にある特定の椎骨の変位がすべての疾患の原因であるかのような非常に極端な特定病因論が西洋医学から密輸入されて、メジャーマイナー論のような特殊な歪んだ定式が席捲するようになります。
しかし、問題はこのような単純関数では本当の原因を除去することができません。少なくとも問題の変数が4つあるaw+bx+cy+dz=0の方程式を解かなくてはならないのです。w、x、y、zの関係がどうなっているのかを考慮に入れる分析的な眼も必要になります。そこに分析的な眼とアートが要求されるのです。あるいは4次関数の解を求めるような分析的な眼が必要かもしれません。

○カイロ神経学は身体内部の神経バランスを整えるアプローチですが、しかし、さらに進むと、たとえば右の後半規管の機能低下の原因は何かと、構造、生化学、感情の要素を点検しなければならない、ということがしばしばあります。

○生気論や自然治癒アプローチの弱点はこれまで治療の効果がどうして起こるのか、その機序を西洋医学の生理学の言葉で説明することができないことでした。しかし、神経学や分子生物学の最新の成果はこれらのホリスティックな複雑系の視点をもったアプローチの基礎を明らかにしているように思えます。西洋医学の特殊な治療イデオロギーである特定病因論は退けながら、その基礎医学の最新知見に学びながら、自然治癒派はたくましく自己を武装しなければならないでしょう。







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2006年1月27日 瞳孔の暗順応

2006-01-27 22:20:34 | 近況
増田院長記


●本日私は休診。オフィスは斉藤先生がやっている。わたしは「カイロプラクティック共同研究」の場へ出席。そして、本日は東京泊りである。明日からのカイロ神経学の講師の勤めがある。

●Autonomic stress test(自律神経ストレステスト)という検査法がある。暗くして瞳孔の大きさがどのように変わるかを見て、交感神経、副交感神経の状態を判断する検査である。たとえば、暗がりになると、通常暗順応を起こして、瞳孔が大きくなり、光をたくさん網膜上に入れようとする。昔のカメラで言えば、暗い時には絞りを大きくする。この暗順応が悪いと交感神経機能が悪いと言われる。しかし、これにも二通りありそうだ。交感神経機能が低下している場合と逆に亢進している場合である。これについては今後の課題である。

●この1月から私がブログを書き続けているので、斉藤先生の出番がなくなってしまった。そこで、「増田カイロプラクティックセンター 斉藤レポート」の別のブログで情報発信することにした。また、桐井さんにもスタッフとしてのブログで情報発信してもらう。さらにスタッフが増えれば、それぞれがブログで情報を発信することになる。いいでしょ、このアイディア。

●美輪明宏と斉藤孝の対談「人生讃歌」は気楽に読めて面白い。しかし、内容は今の時代を撃つ剛速球である。気に入ったところは、厄年のところ。厄年の時には外に向かって展開する時期ではなく、内に向かって勉強し学習し、仕込む時である、と述べている。留学した時期はちょうど前厄、本厄、後厄の時期であった。ある人に言わせると、「増田さん、非常に悪い時に行きますね」と言われた。別に気にしていなかった。もうそのときしかなかったのだ。後から考えれば、実に正解だった。猛勉強の時期だったからだ。まさに仕込みの時期。最初の3ヶ月でストレス性の禿げができた。もうひとつは、勉強は「型」から入るということ。「ありのままの自分を認めて欲しい」なんていうのは泥だらけのダイコンを食え、というのと同じだ、と美輪は言う。「そんな迷惑な話はない」。

●実は、私は留学以前は受験勉強のテクニック主義にすごい批判的だった。言わば「ゆとり教育」の元祖的な考え方だった。ところが留学して「超寿司詰め教育」の洗礼を受けてから、考え方が180度変わった。プロの専門教育とは徹底的に叩き込まないと絶対ダメだということである。こうした徹底的な教育の後に初めて創造性が生まれるのである。その中で、「型」から入ることが重要であることを身に知らされた。とくに実技はそうである。

●本日、ドラッカーと7つの習慣名言はお休み。東京に携帯するのを忘れた。

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2006年1月26日 師と弟子

2006-01-26 23:52:00 | 近況
増田院長記

●日本人は誰でも先生になりたがるようだ。つまり、教えたがる、ということだ。斉藤孝はこれをもって「教育欲」と定義づけた。しかし、教育する力もなにもないのに、虚勢を張って先生たらんとする人を見ると滑稽だなと思う。
 私は機会を与えられて教える場を持っているが、基本的には教えるよりも教わる弟子の立場の方が好きである。この師からこれを学ぼうという姿勢である。生涯弟子をつらぬく。
 親鸞は法然の弟子であることを隠さなかった。確か次のようなことを言っている「私は法然上人から学んだ。法然上人の教えしか知らない。だから、たとえ法然上人の教えで地獄に行くことになってもかまわない」と言っている。「地獄ぞ一定住みかぞかし」とは親鸞の決意である。
 人生で師をもつこと。この師に帰依して学ぶこと。これに過ぎたる幸福はない。念のため、私の家のお寺さんは曹洞宗である。しかし、浄土教や浄土真宗にも関心がある。

●ついに経理の作業を桐井さんに引き継いでもらった。何を隠そう。桐井さんは簿記1級の資格があるのだ。ところが、はるか20年くらい前のことで、それ以来まるきり使わなかったので、すっかり忘れてしまったそうだ。ともかく高校時代の記憶がすっ飛んでしまっているそうだ。それで、経済学部卒で簿記ゼロ級の私がコンピュータ経理の仕方を指南しているというわけだ。

貸方、借方の意味などまるきり知らないのだが、振替伝票では入金は左に金額を入れ、該当項目を右にインプットする。入金は現金、口座への振込みがある。出金は左に該当項目を入れ、右に金の出所(現金、口座、店主借など)と合わせて金額をインプットする。これを毎日毎日繰り返すだけだ。
あとはコンピュータが自動的に各項目別に集計してくれる。今は古い古い「小判頭」を使っているのだが、新年度分からは「弥生」に切り替えようと思っている。
  
これではれて、経理実務とはおさらばだ。

●本日、瞳孔の計測をした人の結果。40代主婦。左>右。対光反射は左が浅い。それほど縮小せずに戻ってしまう。右は深く、縮小度が大きい。カイロ治療のあとに計測すると、左>右は変わっていないが、治療前と比べるとそれぞれ瞳孔の大きさが小さくなっている。しかし、瞳孔の収縮する大きさはそれぞれ治療前より小さくなっているものの、左右の瞳孔の収縮度の違いに変化は見られなかった。

●さて、本日のドラッカーの金言である。「社会生態学の視点」。副題は「継続と変革の両立こそ文明にかかわる中核の問題である」。ACTION POINTは「あなたやあなたの組織は変化の担い手になっていますか。変革を行い、かつその変革を安定と両立させるためには何をしなければならないでしょうか」。

これは松尾芭蕉の不易流行と同じことである。「不易」とは変わらぬ真理=継続、流行とは時代の風俗=変革、と読み替えることができる。カイロプラクティックにおける継続と変革とをよく考える。特に変革とは何か?私には最先端の科学を導入した治療システムのことだと思える。

●「7つの習慣名言」は「根本的変化は、自分の考えの根源である根っこをいじること、自分の人格を定義し、世界を見るレンズを構成する基礎的なパラダイムそのものを変えることによってのみ、達成できるのである」。「応急処置的な個性主義で行動や態度といった葉っぱをいじって大成できるものではない」。

思いつくままに、私の信条を書くと、
1、人は変えられない。変えられるのは自分だけである。自分が変われば人も変わる。
2、言い訳は絶対にしない。
3、メンター(師)に帰依しながら徹底的に学ぶ。
4、自分にできないことはできる人の応援を頼み、相互依存の関係を築く。
5、常に最新の知的成果を学ぶ。
まだまだあるかな。


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2006年1月25日 「確信犯」の用語

2006-01-25 19:22:14 | 近況
増田院長記

●地元の静岡新聞1月22日付けに「介護事務の不正 確信犯に指定取り消しだけでいいか」という社説が載った。介護サービスのいろんな組織による公金の不正請求が後を絶たない現状を告発した内容である。「最初からそのつもりでやっている。確信犯そのものだ」という文章の一旦はこのことを端的に示している。

だが待てよ、この確信犯という言葉の使い方は間違っていないか。大辞泉によると、確信犯とは「道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が正当な行為と確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など」のことである。マスコミの第1線に立つ編集委員の言葉の理解がこの程度だ。日本語の乱れも致し方ないか。

介護事務の不正請求をする人々に高邁な信念があるだろうか?はたして彼らは思想犯であるのか?確信犯とはその信念のためなら正当であると考えて敢えて法律を犯すことも辞さないという態度のことを言うのである。

この文脈ではオームの殺人行為にそれが当てはまりそうな気がする。ひょとしたら今回のライブドアの堀江社長らの行為も確信犯のような気がする。自分たちの経済的哲学やら信念(もちろん誤っているが)に基づいて行うことが正当であり、そのためには既存の法律など犯しても構わない、という不遜な態度が隠れているように見える。堀江元社長の黙秘はそのことを物語っているようだ。

それはともかく、「最初から悪いことをやろうというつもりで悪いことをしている」ことを確信犯というなら、オレオレ詐欺も凶悪化する外国人による犯罪もみんな確信犯ということになる。犯罪のプロは全員確信犯だ。アルカポネもヤクザの犯罪も全部確信犯だ。言葉の乱れもここに極まれり。

社会的影響力を持つ人はもっと日本語を勉強すべし。確信犯の語感がきちんととらえられていない。誤用の趣旨に沿えば、むしろ確信犯というのには程遠く、「みんな同じように悪いことをしている。俺がしてどうしていけない」といった「付和雷同犯」、時流に乗っただけの「時流犯」である。心理的には罪の意識の少ない「スピード違反」や立小便の「軽犯罪法違反」と同様だ。

●やはり、みんな悪いことをして儲けいるのだから、という風潮か。医療の不正請求や談合やバブル時の過剰融資など、「右へ倣え」式の犯罪である。決して信念に基づく犯罪ではない。嘆かわしい。 

●50肩の女性を2人診る。ひとりは右肩であり、もうひとりは左肩である。前者は50代、後者は60代の方である。50代の方はもうかなり肩が動かせるようになった。60代の女性はほとんど腕が動かなかったが、今では30°ぐらいの円錐回転運動ができるようになる。いずれも、アクティベータの治療、肩甲骨のモビリゼーション、中枢への刺激、アレルギー治療を組み合わせている。肩甲下筋の緊張による偽50肩の場合には1,2度ですっかり改善するが、真性の50肩の場合、やはり10回ぐらいの治療はかかるのがふつうだ。

●さて本日のドラッカーの金言。これは帰宅してから行う。
帰宅後、作業を続ける。本日の金言。「自己再生」。副題は「知識労働者は自らの成長と配置に責任をもつ」。ACTION POINTは「年長者に、どのように自分を植え替えたかを聞いてください。あなた自身は今、何をすべきでしょうか」

 私自身の経験を述べると、私は40歳のときに人生の方向転換をして、現在のカイロの道に入った。その時、ひとつ自分との約束を決めた。「一切言い訳をしない」という原則である。つまり、客観的困難性のひとつひとつを「言い訳」の「口実」にしないことを決めたのである。それから、17年間、言い訳なしの人生である。
 人間は弱いものだから、つい言い訳をしたくなる。潜在意識で自分の弱さを認めたくないのである。しかし、私は自己の弱さを認める。しかし、自分の弱さを慰めようとは思わない。おそらく経営者の原点はこの言い訳をしない、全責任を負う、という姿勢にあるのではないか、と勝手に思っている。

●本日の「7つの習慣名言」は「変化の扉」は自分が自身の中でしか開けられない。理解し、決意しなければ、前進しない。そうだ。自分の人生は自分が切り開くのだ。 

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2006年1月24日 テクニックと面授

2006-01-24 21:33:40 | 近況
増田院長記

●本日は午後休診。午後はオフィスで昨年12月分の経理の事務をした。早くこの事務作業をスタッフに引き継がせなくてはならない。ソロプラクティスでまだ時間がたっぷりあったときにはこの作業も苦でなかったが、いまや最大の労苦と化している。

●丸谷才一氏は「書くに値することだけを書け」と命令する。別に言えば「書くに値しないことは書くな」である。私のブログはこの哲学を守る。だから、分分刻々の時事には言及しない。もっと本質的なことを書きたいと思う。それに誰かがすでに述べたことの2番煎じはしない。これも鉄則である。もし、同じようなことを書いたとしたら、それは偶然である。あらかじめお断りしておきたい。

●テクニックの習得にテキストはいるか?学校時代を入れた私のカイロ15年の経験からすると、テキストはあればあったでそれにこしたことはないが、あまりテキストに依存すると、却って技量が上がらない。そんな気がする。

2001年6月にアクティベータのセミナーを受け始めて以来、このテクニックをほぼ毎日使っているが、すでに4年半がたつ。正直言って、私は赤本も(一部を訳したものの)セミナーのテキストもまじめに読んだことがない。私のような頭でっかちの人間にしたら、このやり方は例外なのだが、どういうわけか、テクニックの本はまじめに読む気がしない。それよりも、セミナーで講師の話や実演を集中して聞いたり見たりしたほうがはるかに身になる。そして、あとはひたすら練習をする。その練習の成果をもって、次のセミナーに行き、また修正する。これを続けた。

カイロ神経学も資格試験のためには教科書を読んだが、これも図をたくさん書けるようにした。神経学の100以上の図をひたすらすらすら書けるようにしたのである。実技はテキストを読むよりは、日々の治療の中で実践を積み重ねた。大脳よりも小脳を鍛えるアプローチをとった。つまり、インプットもさることながら、アウトプットを非常に大事にした。

学校時代、ディバーシファイドとガンステッドのテクニックに関するテキストを何度も何度も読み頭にいれ、練習を積み重ねたが、それほど上達しなかった。今から思えば、頭でっかちだったかもしれない。素晴らしいドクターに触れながら面授の機会を十分活かしきれなかったのかもしれない。

それ以来、新しいテクニックはビデオを何回も見たりして勉強した。活字は敬遠である。NAETも本を読んだだけではわからないことが多かったので、何度も何度もセミナーを受けに行った。今でもセミナーを受けに行っている。テクニックはどうしても面授である。面授を通して技は伝えられていく。
たいていのテクニックの師は追っかけである。ニモを教えているDr.Lawsはニモセミナーを40数回追っかけた。私もカイロ神経学とNAETの追っかけを生涯続けようと思っている。



●本日の「7つの習慣名言」は「人の労力はお金で買うことができるが、人の心は買うことはできない。熱意と忠誠心は人の心の中のものである」。「創造力、創意工夫、改善の精神は頭の中に宿るのだ」。

まさしく、会社や仕事を任せられるというのはこういう人々に対してである。「管理」する必要のない人々である。

●さて本日のドラッカーの金言。「フィードバック分析」。副題は「自らの強みを知り、それをいかに強化するかを知りかつ自らのできないことを知ることが継続学習の鍵である」。ACTION POINTは「あなたの強みとその強化策をあげてください。強みを知るうえで助けになりそうな人はいますか」

強みはアイディアの発案と行動の開始である。そのために必要な情報を集める。普段の幅広い読書からトレンドを知る。助けとなる人は今のところいない。その分読書のメンターからいろいろヒントを得る。弱みは計画を最後まで実行する仕上げの作業が下手であることだ。とくに、営業は全然ダメである。これは人に任せるしかない。

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2006年1月23日 予備的研究開始

2006-01-23 21:31:22 | 近況
増田院長記

●瞳孔計測器を使って、カイロプラクティックの効果がどのように瞳孔の大きさに影響を与えるか、予備的な調査を始めた。まずは計測器の操作に慣れるための準備段階でもある。

症例1:左の瞳孔径は6.428mm、右は6.188mmである。左>右の瞳孔不同。アクティベータは右PD、可能性1で右側から刺激を入れる。治療後、左5.719mm、右5.900mmへ。瞳孔不同は逆転し左<右となる。このほか、見るべき指標としては、対光反応である。治療前は左6.428mmから4.274mmへ縮小。その間1.58秒。右6.188mmから4.078mmへ、その間1.39秒。縮小率は左66%、右66%。縮小速度は右側が速い。治療後、左5.719mmから3.469mmへ、その間1.46秒。右5.900mmから3.422mmへ、その間1.49秒。縮小率は左61%、右58%。縮小率が大きくなる。

症例2:左の瞳孔径は7.266mm、右は6.469mm、右は左>右の瞳孔不同。アクティベータは左PD1、可能性1で左側から刺激を入れる。盲点も左側が大きい。治療後、左は6.844mmへ、右は7.055mmへ。左<右と逆転。対光反応は治療前、左7.266mmから5.074mmへ、その間1.52秒。右6.469mmが4.899mmへ、その間1.33秒。縮小率は左70%、右76%。治療後、左が6.844mmから4.453mmへ、その間1.43秒。右が7.055mmから4.880mmへ、その間1.47秒。縮小率左65%、右69%。これも縮小率が大きくなる。

症例3:左の瞳孔径6.117mm、右6.129mm。ほぼ同じである。アクティベータは右PD、可能性1。右側から刺激を入れる。治療後、左は5.531mm、右は5.771mmへ。左<右と変わる。瞳孔径が0.5mmほど縮小する。対光反応は、治療前左が6.117mmから4.031mmへ、その間1.47秒。右が6.129mmから4.013mm、その間1.57秒。縮小率は左66%、右65%。治療後、左が5.531mmから3.188mmへ、その間1.47秒。右は5.771mmから4.057mmへ、その間0.96秒。縮小率は左58%、右70%。この治療後の右目の対光反応はちょっと不正規なので、どれだけ考慮すべきか?神経の疲労か?

カイロプラクティックのケアでともかく瞳孔径に変化を及ぼすことがわかったが、果たしてこれが有意なものなのか、一定の法則があるものなのか、研究のスキームを作り出す必要がある。

●本日は5人の新患を含む42人の患者を診た。実際の患者の治療をしながら、研究をするのはなかなか大変である。早くスタッフ、ボランティア待ちである。

●38度台の熱を出していた患者さん。私の見立てではインフルエンザ感染である。病院では母乳で子供を育てているため薬は出せないとのことで、なかなか熱と咳がとれない。そこで、この感染のアレルギー治療をすることにした。土曜日に治療をして本日見えたが、熱はすっかり下がり、36度台後半の平熱である。しかし、まだ少しウィルス感染が残っていたので、それを治療する。ウィルスのエネルギーとこの女性の身体エネルギーの反発する関係を共存する関係に置き換えると、症状は取れる。

●さて、本日のドラッカーの金言。これは自宅に帰ってから続きを書くことにしよう。
帰宅後に書く。「私徳と公益」。副題は「私人の徳を社会の福利の基盤としたとき、徳のある社会が実現される」。ACTION POINTは「商品やサービスのうち、公益を重視しなかったために失敗したもの、あるいは失敗しそうなものを3つあげてください」。
 ふーむ。経営規模が違うので、思い当たるものがない。たしかに、公益を第1義として、経営にあたらねばならぬ。

 この議論とは少し離れるが、治療院経営でうまくいっていないのは、商品販売である。これまでいろんなものを手がけてきたが、まず賞味期限を過ぎてしまうもの、商品の仕入れに回すだけで一向に利益にならないもの、いろいろとあり、この11年間やってきて決して黒字ではないだろう。まあ、患者サービスみたいなものである。患者のために紹介してきたもので、これで儲けようと考えたことは1度もない。にもかかわらずと言おうか、だからと言おうか、赤字である。したがって、賞味期限のない器具が安心である。マッサージャー、電子針、マイナスイオン器、ムービングディスクなど。健康食品では安定して売れるのはルイボスティとカルシウムである。それ以外は品数が増えるだけで商売にならない。したがって、注文があれば取り寄せる方式をとり、在庫を抱えないようにしている。

●本日の「7つの習慣名言」。たとえば、前日のP/PCであるが、夫婦関係や仕事の人間関係やあらゆる人間関係にも当てはまる。この人間関係の維持に努力しないと、次第にPCが低下してしまう。


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