植民地戦争+α

歴史テーマの中量級のボードゲームを制作し、ゲームマーケットに出展しています。
なので歴史とボドゲの話が多いです。

ゲームの分析:2人用と多人数(マルチプレイ)

2014年01月17日 19時51分42秒 | ゲームシステム
前にも書きましたがゲームの分類で
「二人零和有限確定完全情報ゲーム」と言うのがあります。
一般的にアブストラクトゲームと言われる、将棋やチェスのようなもので、
2人でランダムな要素が無く、戦略だけで勝敗を決するゲームです。
この「二人零和有限確定完全情報」を1つ1つ分解して、そうでない方の
ゲームも検討することで、いろいろなゲームの形が語れると思い、
題材としてみました。

最初は、「二人」です。

逆は、「多人数(マルチプレイ)」です。3人でも4人でもそれ以上でも、
大きく括れば一緒になります。
2人では相手よりも有効な手を打つことで、勝利に近づきますが、
3人以上ではそうはなりません。AさんがBさんCさんよりも強くても、
Bさんがボンミスで、Cさんに大敗した事で、Cさんが勝利するって
こともあります。
また、Bさん、Cさんが組んでAさんを攻撃すると言うこともある
でしょう。4人以上だとより複雑になるだけですので、
ゲームでは2人用とそれ以上に分かれます。

よくゲームで、対応人数に2~4人と書いてあるものがあります。
こう言ったゲームは基本的には4人で遊ぶもので、それを2人でも
遊べるようにしたものが多く(中には2人じゃ遊べないものもあり)、
こちらは多人数用ゲームと考えます。

実は今回企画しているゲームが、4人用から2人用に大きく方向転換を
したので、2人と多人数の違いの影響をかなり受けました。
多人数ですと前述の通り、相手を妨害する手段があるゲームであれば、
トップの人を協力して潰すことで、トップの独走が発生しにくくなります。

これに対して、2人用ですと片方が優位に立った場合に、この優位を
開きすぎないようにシステム上で調整する必要が出てきます。

逆に、メリットもあります。
多人数だと相手の手番中は、どうしても空き時間になってしまい、
ゲームがだれるのですが、2人だと相手がどう言う手を打つかに
よって影響を受ける都合、相手の手番であってもゲームに対する
興味が薄れないことが判りました。
将棋だと判りやすいですが、相手の手番であっても相手がどう打つか、
そして自分はその後、どう打つかが考えられます。
一方、多人数の麻雀では長考されると手番以外の人は完全に待ち状態になります。

つまり、ゲームで思考するのを楽しみたいなら、2人用になってきます。
もし、多人数で思考するゲームを求めるなら、例えば手番をなくし
同時に思考することの出来るなどの工夫が要ります。

今回のゲームは思考時間が長かったのですが、これに手を入れるよりも、
2人用にしてトップが独走するのを防ぐ方向で検討を進めた次第です。
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