今日のフジテレビの「ワイドナショー」に
雅楽師で演奏家の東儀秀樹さんが出演されていて
久々に拝見して、何となくお惚けなオヤジといった感じが新鮮でした。
雅楽の楽器、笙(しょう)と篳篥(ひちりき)を演奏されると
雅な古(いにしえ)の時に誘われ(いざなわれ)「越天楽」という曲が浮かびます。
笙は、画像の右の方に見える口から息を吹き込むと、バグパイプのように
同時にいろんな高さの音が聞こえます。
この楽器は、シルクロードを通って日本に来て
今では日本にだけ残っている楽器だそうで
ヨーロッパの方のパイプオルガンの原型にもなったそうです。
東儀さんご自身の解説と演奏の動画を見つけました。30分ほどあるので
ご興味ある部分だけどうぞ。一番最後に東儀さん作曲の
「天から降る音」という幻想的な曲の演奏を聴くことができます。
私には、所々バッハのフーガのような運びに聴こえる所もあって興味深いです
篳篥(ひちりき)の口の部分、管楽器の口のリードの部分は
大阪府高槻市の鵜殿の蘆原(よしはら)の蘆 しか無いという
いわゆる絶滅危機の材料なのだそうです。
篳篥で演奏されたのは「仰げば尊し」でした。
この歌の歌詞が難しくて理解できないという理由で
最近は音楽の教科書でも載っていないし、学校でも歌われることがないらしい。
実家の父が、亡くなるちょっと前眠りこけていて、時折覚醒すると
「仰げば尊し」を歌っていたと看護師さんから聞きました。
東儀さんの篳篥の演奏は、とても優雅でした。
昔、日曜日の朝9時から放送されていて楽しみに見ていた「題名のない音楽会」
結婚する前から、初代黛敏郎さんの司会の頃からで
いかにも作曲家をイメージしたような、髪の毛をかなり横のところから分けて
バッハやヘンデルなど、昔の作曲家をイメージしたような
白髪混じりの髪型と共に独特な言い回しの口調が蘇ります。
かなり長く黛さんでしたが、司会者の方は何人か替わられ
放送時間が早朝に変わってしまい、今また変わったのかな、見逃してばかりです。
画像をお借りした黛敏郎さん。
後にこの番組にも、雅楽師の東儀秀樹さんが何度か出演されていましたが
あの当時、男前で高貴な感じで演奏も素晴らしく、印象に残っていた音楽家ですが
ワイドナショーでも、以前とあまり変わらずやっぱりダンディーでした。
最近の別のところのお写真です。
東儀というお名前は由緒正しきお家柄。
聖徳太子のブレインの渡来人の家系だそうです。
私の母校のバイオリンの先生で、オーケストラの指導をなさっていた教授も
東儀姓でした。先生の生徒さんのバイオリンの
ピアノ伴奏もたくさんさせて頂きましたが、伴奏者の私にもこわ~いタイプの先生。
私の学生時代は、凍り付くような雰囲気の中でのレッスンは当たり前の時代でした。
東儀というお名前から、そんなことも思い出しています。