日曜日の10時からは時間があれば
東野浩二さん司会で松本人志さん中心のトーク番組
「ワイドなショー」が好きで観ていますが
今朝は反田恭平さんが出演。ほんとラッキーでした。
ピアノを弾く人には、ショパンは特に好きな作曲家ですが
ワイドなショーの出演者から反田さんへ、ショパン国際コンクールでの演奏の時
「どんなことを考えながらピアノを弾いているのか」と素朴な質問がありました。
反田さんの返答の概略ですが
「作曲家の譜面は、その人の遺書みたいなもの。作曲家のイメージを想像して」
「鳴っている音、オーディエンス(聴衆)、今弾いている音と、1秒前に弾いた音
その次の音とのバランスなど、過去、現在、未来を考えながら弾いています」と。
私が子供の時(初心者)は、暗譜しているものを夢中で弾いていたように思いますが
それなりに修練を積んでからは、本番でも文章を構築していくような
「起承転結」のバランスが上手くいっているかを思いながら弾いています。
常に、作品として全体をきちんと構築できる技術と思考力が必須です。
反田さんは、ピアノを弾くのは体力勝負で、筋トレで肉体改造をされたそうです。
筋肉が付くと、指も硬くなるので少し硬質な音になるとも。
私が若い頃、特に卒業してからは、恩師の門下生たちや、ピアノ科の同級生たちより
ドンドン音が硬質になっていきました。元々打鍵力が強かったのでしょう。
逆に「なんでそんなに柔らかい音なの?どうして音が立たないの?」と
思うこともしばしばでしたが
「女声合唱団風」での指揮者からの伴奏での指摘や、先輩との連弾での音質では
音が立ちすぎる自分の音質を封印して、軟らかい音にこだわって弾いてきて
現在に至っています。硬軟が必要かなと思います。
番組では、コンクールでの課題曲にも入っていた「マズルカOp.56-2」と
反田さんのサービスで「ワルツOp.34-3<猫のワルツ>」が演奏されました。
硬くなった自分の手と、若い頃のような打鍵力が無くなったことなどで
日々老化を感じるのですが、やはり日頃の鍛錬しかないのだと再確認しました。
反田さんは、ゆくゆくは日本に音楽学校を作り、自分が学長になって
海外から日本に留学してきてくれるような環境を作りたいという目標があり
ご自分の演奏活動を広げるだけでなく、大きな構想をお持ちだと言うことも知って
演奏以外でも益々ファンになりました。