3月15日、この日は確定申告の締切日だったのだが、それは後回しにして、横浜中華街へお食事をしに出かけてきた。 目的は自分自身に対するご褒美と、家族へのプレゼントである。取って付けたような理由で目指した店は「聘珍樓」。中華街随一の高級老舗店だ。 したがって、今までに私がここで食事をしたのは2,3回しかない。それも麺類、飯類の単品だけなのである。 しかし今回は、家族そろって食事をするということで予約をし、酒も呑ませてもらうことにした。 ここが予約席。大部屋ではあるが隣のテーブルとの間隔は十分にとられているので、全く周囲が気にならない。 テーブルには真新しい純白のクロス。そこに美しいお皿、箸&箸置き、おしぼり、グラスがセットされていた。 私がよく行く中華街のお店だと、店名やロゴの入った食器というのが普通。 少し場末感が漂う店なら、龍紋や雷紋の描かれた、いわゆる中華っぽいドンブリなのだが、ここはさすがの「聘珍樓」だ、高級そうなお皿を使用している。 しかも、全部お揃いではなく、それぞれお客さんに見合ったデザインのもの。各人各様というか、各人各皿といったらいいだろうか。 こういう食器を見ると、ついつい裏返してみたくなるんだよね。 ウェッジウッド:WEDGWOODだ。なるほど… 料理を頼む前に、まずはビールだ。 呑みながらゆっくりとメニューを眺める。 いや、眺めるというよりも、なんだか読書するような感じかな。 炒飯メニュー。 単品で3000円以上する! ミニフカヒレの姿のせあんかけ炒飯なんか4300円だぜぇ!! もちろん、手が出ません…… さて、何を注文するか、みんなで相談しながら「アレとコレと、そしてコッチのと……」なんてやっていても覚えきれない。 これが「さくら水産」なら注文票に赤鉛筆で個数を書くだけで済んでしまうのだが、ここは「聘珍樓」だ。 ならば自分でメモ用紙に注文品を書き込もうと思ったその瞬間、スタッフの女性がサッと寄ってきてご自分のボールペンとメモ用紙を手渡してくれた。 こちらが今どういう状況なのか、何気なく観察していて、必要な時にすぐ対応してくれるんだね。 これならサービス料を支払うだけのことはあるよね。(消費税アップ後、聘珍樓ではサービス料を廃止した) さて、最初に登場したのは、まずは私がアラカルトで注文したレバ。 ネットリして濃厚なのは言うまでもない。肝心の味付けはというと……やっぱり美味しい~に決まっている♪ これは酒がすすみ過ぎる危険性が… ビールから紹興酒に切り替える。 普段は小さなグラスで呑んでいるのだが、「聘珍樓」ともなるとこんなグラスなんだね。 私が注文したのは、すべて酒のツマミになるようなものばかりであったが、妻子は「アンチエイジング薬膳」のコースを選択。 まずは、三種前菜盛り合わせが登場した。 手前から春キャベツの酢漬け五加皮(ウコギ)の香り、窯焼きチャーシュー、干し海老と筍の香り煮である。 春キャベツは五加皮酒で漬けてあるそうだ。おすそ分けを頂いてみたら、五加皮酒の香りもちょうど良く、なかなか美味しい♪ 五加皮酒というのは、五加皮の根や皮を漬けたもので、神経痛やリウマチに効く薬酒だ。 窯焼きチャーシュー! 旨いッ!としか言いようがないな。これは酒のツマミにするより、葱チャーシュー丼にしたい♪ 筍は灰汁抜きしたものを高温で一気に素揚げし、香ばしさを出しているそうだ。 そこに干し海老、ザーサイ、鷹の爪を加え、醤油、オイスターソース、砂糖で調味している。酒のツマミにしたい一品。 牛テールのスープ、薄脆添え。 これは食べていないのだが、娘によれば相当に美味しいスープだったそうだ。 薄脆とは何か、帰宅後に中国語辞書で調べてみたら、こんなことが書いてあった。 小麦粉に砂糖・塩を混ぜた生地を薄く伸ばして油で揚げたもの(薄くて脆いのでこの名ができた)。 私が注文した酸辣湯。 普通に美味しい。 酒のツマミとして頼んだ「ハチノスと大根」。 同じく「鶏の足」。 ハチノス、鶏足とも実に旨い♪ 薬膳コースの「彩り野菜とナッツの炒め」が来た。 クルミ、ギンナン、松の実、クコの実を炒め合わせている。そこに参加しているのは山芋と百合根。さっぱりとした塩味だ。 続いて「牛バラ肉のカレー煮込み」。 ターメリックには脳の老化を防ぐクルクミンという成分が含まれている。娘たちにはいいのかもしれないが、既に脳が老化している私には「防止」というよりも「回復」が必要なのだが… カレーにはターメリックのほか、唐辛子、シナモン、カルダモン、セロリの粉、コリアンダーの粉、フェンネル、クミンなどが独自に調合されているそうだ。 スパイスの香りが直接、脳に刺激を与え活性化してくれるというから、なんとも頼もしいカレーである。 また脳内血液の流れを良くする玉ネギを炒めてチャツネを作り、トマト、ココナッツミルク、レモングラス、レモンなども入っている。 タラバ蟹肉入りチャーハン。 蟹の赤い部分には抗酸化作用があるので、これは少しだけおすそ分けを頂いた。 蟹の甘み、レタスの食感、米粒のパラパラ感、どれも素晴らしいものだった。 おしぼりもどんどん持ってきてくれる。 「ここで取り換えたいな」と思った時に、すかさず持って来てくれるのがすごい。 デザートは「棗(ナツメ)、クコの実、白キクラゲ入り暖かい生姜風味の糖水」。 生姜を最後に食べることによって、胃をすっきりさせ消化を促進させる効果があるそうだ。 ナツメは「気血」を補い、白キクラゲは美肌効果に、クコの実は抗酸化作用にと、どれもが不老長寿の食材である。 それらをまとめているのがジンジャーシロップ。黒糖の甘みと生姜のバランスが良く、アンチエイジングというだけではなく、実に美味しいデザートでもある。 「聘珍樓」でのお食事会なんて初めてのことであったが、料理が美味しいだけではなく、スタッフの心配り、店内の雰囲気などもすべてに満足のいくものであった。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
私はこのレバが食べたい!
サーブが余りに杜撰で、これでサービス料を採るのか、
と思った、苦い記憶があります。
聘珍樓はさすがですね。
しかし、酔華さんは、コースでは無く別メニューなんですね。
こんなにスゴいとは、想像もしていませんでしたよ。
きっと生涯行かないのだろうなぁ。
汗が出てきました。(o。o;)
それほどのものではありませんが、
たまにはいいですよね。
美味しかったですよ~。
今まで食べたレバの中では最高ですね。
「聘珍樓」でランチとしてお粥だけを食べに行ったときは、
1階に案内され、一切サービスはありませんでした。
でもサービス料はありです・・・(涙)
もう行くこともないかなぁ・・・
宝くじでも当たったら別ですけど。