ディーピカー・パードゥコーンのファンの方、お待たせしました。やっと美女のお出ましです。役名はルビナ・モフシン、コードネームは「ルバイ」です。コードネームなんてものを持っているのは、彼女がパキスタンの情報組織ISIのエージェントだからなのですが、このあたり、複雑な裏事情がありますので、映画本編でよーくご覧下さい。そして、ディーピカー・パードゥコーン自身のことを知りたい方は、公式サイトのキャスト紹介を見てみて下さいね。日本での上映作品とかが別ページで一覧になっていて、なかなかスグレモノの公式サイトです。このコラムでもちょっと被りますが、ディーピカーのこれまでの足跡を追ってみたいと思います。
公式サイトにもあるように、1986年1月5日にデンマークのコペンハーゲンに生まれたディーピカーですが、お父さんが有名なバドミントン選手だったので、海外在住の時に誕生したようです。ディーピカーの一家は彼女が1歳になるとインドに戻り、バンガロール(現ベンガルール)に落ち着きますが、お父さんは元々はコンカニー(コーンクニーとも。ゴア州を中心に、カルナータカ州やマハーラーシュトラ州の西海岸一帯に住む人々)の家系だそうで、姓はカンナダ語読みすると「パドゥコーネ」になるんだとか。運動神経のいい血筋らしく、ディーピカーも幼い時からバドミントンをやっており、有力選手の一人だったそうです。妹ものちにプロゴルファーとなっています。そんなディーピカーなので、スタイルも抜群だったらしく、少女時代からモデル業にも進出。モデルを経て映画界入りすることになりますが、デビュー作はカンナダ語映画の『Aishwarya(アイシュワリヤ)』(2006)でした。ちょうど20歳の時ですね。
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そして次に出演したのが、『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』(2007)です。この頃すでに「キング・オブ・ボリウッド」と呼ばれていたシャー・ルク・カーンの相手役である上、二役をこなさなければならない難しい役なのに、見事に演じて見せて、一躍人気女優の仲間入りをしたのでした。この時のシャンティ役、ホントにチャーミングでしたね。上の写真は現代っ子サンディの時のディーピカーです。続いて、『Bachna Ae Haseeno(美人さん、ご用心)』(2008)では、ランビール・カプールと恋をする3人の女性の一人で出演。オーストラリアでタクシー運転手として働きながら勉強している女の子で、しっかり者の感じがよく出ていました。この時確か、ランビールと恋の噂が流れたんだったと思います。
さらに続いて、ワーナーブラザースがインドで作ったアクシャイ・クマール主演作『チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ~インドから中国へ~』(2009)に出演し、ここでも二役、双子のサキとミャオミャオを演じました。上は劇場用パンフの表紙で、ミャオミャオ姿ですが、この格好でアクションもこなし、劉家輝(ゴードン・リュウ)の手下として結構暴れる役でした。残念ながら『CC2C』はインドでも日本でもヒットせず、ワーナーさんもその後は沈黙。インド映画が大好きで、熱心にプロモして下さったワーナーの方は、今、どうしておられるでしょう...。
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その後は、2013年のアヤーン・ムケルジー監督(『ブラフマーストラ』)作『若さは向こう見ず』(上写真)まで、ちょっと地味目の出演作が続きます。日本でも映画祭上映された『いまどきの恋愛』(2009)、『カクテル』(2012)などですね。でも、2013年は『若さは~』のほか、再びシャー・ルク・カーンとタッグを組んだ『チェンナイ・エクスプレス~愛と勇気のヒーロー参上~』、そしてランヴィール・シンと初共演したサンジャイ・リーラー・バンサーリー監督作『銃弾の饗宴』も大ヒット、ディーピカーは押しも押されぬトップスターの仲間入りを果たします。下は『チェンナイ・エクスプレス』のワンシーンです。
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2014年には三度シャー・ルク・カーンと共演したファラー・カーン監督作『Happy New Year』がヒット、また、ランヴィール・シンとの共演作で、サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督作もその後『バジラーオとマスターニー』(2015/下写真)、『パドマーワト 女神の誕生』(2018)と続き、ついにはスクリーン上の恋人から実生活の恋人同士となったディーピカーとランヴィール・シンは、2018年11月にイタリアのコモ湖で結婚式を挙げました。同じ頃結婚したアヌシュカー・シャルマーやプリヤンカー・チョープラー、ソーナム・カプールにはもう子供がいるのですが、ディーピカー&ランヴィールのところはまだ。そのせいもあってか、ディーピカーは積極的に映画に出演しています。ハリウッド映画『トリプルX:再起動』(2017)でもヴィン・ディーゼル相手に堂々たる演技とアクションを見せており、ハリウッドからも熱い視線を注がれている模様。
そして、本作『PATHAAN/パターン』の世界的ヒットで、どうやらアクション女優というお墨付きがさらに濃くなったのか、現在撮影中の同じシッダールト・アーナンド監督作『Fighter』ではリティク・ローシャンと組んで、またまた華麗なアクションを見せてくれる模様です。『PATHAAN/パターン』では、下のような鬼の形相をして銃弾を撃ちまくるシーンもあり、我々が初めて見る華麗なウィンター・スポーツ姿のアクションもありと、ディーピカーの活躍が光ります。大画面でぜひ、ディーピカーの麗しくも鍛え上げられた姿を目にして下さいね。
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最後に、なぜかヤシュ・ラージ・フィルムズ(YRF)が日本語字幕付きの『PATHAAN/パターン』予告編をYouTubeに載せていますので、そちらをどうぞ。ツインが最初にリリースした予告編から抜いたのかしら? こういう逆輸入は初めてかも知れません。『PATHAAN/パターン』は9月1日(金)から公開です!
Pathaan Trailer: Japanese Subtitles | Shah Rukh Khan, Deepika, John | Siddharth | YRF Spy Universe