「氷の轍」 桜木 紫乃 goo.gl/8pg0Nu
— kumacoollife (@kumacoollife) 2016年11月27日 - 23:11
「氷の轍」 桜木 紫乃

「ホテルローヤル」の桜木紫乃さんが綴る、女性刑事が主人公の小説。
長編ミステリーっぽかったので、期待して読んだのがいけなかった。
これはミステリーではないです。
犯人の意外性、動機の意外性、トリックの意外性いずれもほぼゼロ。
でもそれは、勝手にミステリーだと決めつけて読み始めた私のせいであって、この本のせいではないことを強調しておきます。
「親から捨てられるという」ことの業を一生背負い続けて生きなければならない、女性たちの心の軌跡と再生の物語です。
ただ、「文章が凝りすぎている感」が強烈です。
そこまで、凝らなくても、もう少し直球を多くしてほしい。
全球が変化球の超軟投派のピッチャーみたい?
これも好き好きですけどね。
「ホテルローヤル」が素晴らしかったので、その反動もあって、貶してすみません。

「ホテルローヤル」の桜木紫乃さんが綴る、女性刑事が主人公の小説。
長編ミステリーっぽかったので、期待して読んだのがいけなかった。
これはミステリーではないです。
犯人の意外性、動機の意外性、トリックの意外性いずれもほぼゼロ。
でもそれは、勝手にミステリーだと決めつけて読み始めた私のせいであって、この本のせいではないことを強調しておきます。
「親から捨てられるという」ことの業を一生背負い続けて生きなければならない、女性たちの心の軌跡と再生の物語です。
ただ、「文章が凝りすぎている感」が強烈です。
そこまで、凝らなくても、もう少し直球を多くしてほしい。
全球が変化球の超軟投派のピッチャーみたい?
これも好き好きですけどね。
「ホテルローヤル」が素晴らしかったので、その反動もあって、貶してすみません。
@ohshima このスープ、たぶんEE研セミナーの懇親会にも出てましたが、とても美味しかったです。トーストも添えられてて、乗っけて食べたらバリうまでした。
— kumacoollife (@kumacoollife) 2016年11月19日 - 17:01
「裁く眼」我孫子 武丸

法廷画家という職業をご存知だろうか?
そう、裁判の様子を描く画家さんだ。
裁判中は写真撮影が禁止されるので、手書きで、被告や、判事、検察官、弁護人などの表情や法廷の雰囲気を伝える。
この小説は漫画家志望の若者、鉄雄君が主人公。
ひょんなことから法廷画を描くバイトを頼まれてしまう。
戸惑いながらも始めてみると、意外な奥深さに、この仕事にのめり込むことになるのだが、、、
しっかりしたミステリーであると、同時に、写真では捉えきれない人物の内面を浮き上がらせる絵の力が凄い。
ちょっとデリケートな問題も含むが、色覚異常がミステリーとしての大きなテーマとなる。

法廷画家という職業をご存知だろうか?
そう、裁判の様子を描く画家さんだ。
裁判中は写真撮影が禁止されるので、手書きで、被告や、判事、検察官、弁護人などの表情や法廷の雰囲気を伝える。
この小説は漫画家志望の若者、鉄雄君が主人公。
ひょんなことから法廷画を描くバイトを頼まれてしまう。
戸惑いながらも始めてみると、意外な奥深さに、この仕事にのめり込むことになるのだが、、、
しっかりしたミステリーであると、同時に、写真では捉えきれない人物の内面を浮き上がらせる絵の力が凄い。
ちょっとデリケートな問題も含むが、色覚異常がミステリーとしての大きなテーマとなる。
「笑うハーレキン」道尾 秀介

道尾秀介さんにしては強烈なヒネリは無かったように思いますが,逆に人の生き方を,より深く問うものになっていると感じました.
人間はその場面ごとにその場面に合った仮面をかぶって生きている.
本当の自分とは何か?あるいは本当の自分なんてものがあるのか?
ただ単に場面ごとに仮面を被り変えているだけなのか?
”疫病神”なる登場人物が狂言回し的に出てくるが,これが曲者.
いったい彼は誰か?ということが気になるのは仕方ない.
ただし,ミステリー好きの読者のために言うと,そこに拘ると物語の本質を見失うので,疫病神のことは忘れて読み進めることをお勧めする.
その方がラストを楽しめる.
私はそうした.

道尾秀介さんにしては強烈なヒネリは無かったように思いますが,逆に人の生き方を,より深く問うものになっていると感じました.
人間はその場面ごとにその場面に合った仮面をかぶって生きている.
本当の自分とは何か?あるいは本当の自分なんてものがあるのか?
ただ単に場面ごとに仮面を被り変えているだけなのか?
”疫病神”なる登場人物が狂言回し的に出てくるが,これが曲者.
いったい彼は誰か?ということが気になるのは仕方ない.
ただし,ミステリー好きの読者のために言うと,そこに拘ると物語の本質を見失うので,疫病神のことは忘れて読み進めることをお勧めする.
その方がラストを楽しめる.
私はそうした.