書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

「魔力の胎動」東野圭吾

2025年02月21日 19時15分41秒 | 日記
「魔力の胎動」東野圭吾

僕の中では,「困ったときの東野圭吾」というのがあって,何を読もうかと迷った時はこの方の小説を手に取るようにしてます.
ミステリーなので,ストーリーを述べるのは控えますね.
まずは,題字をご覧ください.
タイトルの下に,'Laplace's movement' とあります.
movementが「胎動」なのはまあ許せるとして,Laplaceが悪魔になってる?
まあ,「ラプラスの悪魔」という言葉があるからってことで,納得することを期待しての英題字なのでしょうね.
秋田行きの新幹線を秋田小町からの連想で「こまち」と名付けるようなものかな.
勘の鋭い人はこの日米のタイトルから,おおよそ物語の骨組みが読めるかもですね.
そう,おっと,ここまで.
ただし,この小説で用いられたアイデアというか発想は,科学の世界ではかなり,古いネタになり,「カオス理論」「三体問題」「初期値鋭敏性」などをご存じの方には,物足りない題材かもしれません.
しかし,ネタの新旧はともあれ,東野圭吾さんはとにかくストーリーが面白いし,登場人物がとっても魅力的.
安心して東野ワールドに浸ることができます.
東野圭吾の別の作品「ラプラスの魔女」の前日譚になっているらしい.未読なので,これから読んでみるつもり.
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「ペットショップ無惨 池袋ウエストゲートパークXVIII」石田衣良

2025年02月08日 00時10分09秒 | 日記
「ペットショップ無惨 池袋ウエストゲートパークXVIII」石田衣良
おなじみ池袋ウエストゲートパークシリーズの第18巻.
今回も現代社会の闇に苦しむ若者たちを,マコトがタカシやゼロワンの力を借りて,鮮やかに救出する.
4編の短編集になっている.1編に一つずつテーマがある.

「常盤台ヤングケアラー」
祖母と二人暮らしの15歳の女の子が,祖母の認知症発症をきっかけにほぼ一日中介護をすることになる.祖母がようやく眠った深夜数時間にクラブに通うことだけが心の慰みであるが,そんな彼女を風俗店のスカウトが執拗に勧誘する.

「魂マッチング」
マコトをITの力で助ける,ホワイトハッカー,ゼロワン.珍しく今回は彼が主人公.なんと.ゼロワンがマッチングアプリを通じてある女の子に恋をする.ところが,その女の子に悪魔のような組織の手が迫っていた.

「神様のポケット」
賽銭泥棒で捕まったかわいそうなアジア系留学生.なぜかわいそうかって?それは読んでのお楽しみ.

「ペットショップ無残」
石田衣良の小説はいずれも綿密な現地調査に基づいているので,もしここ述べられているペットショップの状況が本当ならば,日本はとんでもないクズの国だが.....

このシリーズ,マンネリだとか言って批判する向きも多いが,僕にとってはすばらしい社会勉強の教科書みたいなものだし,退屈な日常にさわやか風を吹き込んでくれるソーダ水のようなもの.
シリーズが続く限り読んでいくつもり.
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