ニケとミケ

捨て猫にゃん子2匹と、先輩捨てられ犬チョコの日々の記録

「セシウム米」騒動

2011-08-05 21:32:52 | ふと、思ったこと
                    

 さて、暫くぶりに社会問題に一言。

 今日の新聞やテレビなどでも報道されていましたが、東海テレビ(FNN系列)の「セシウム米」テロップ騒動です。compliance担当の専務さんが、岩手県の知事や、各農協団体などに謝りに回ったそうですが、ま~広義で言えば、complianceは法令順守ばかりでなく、企業倫理の面も有るので、ま~専務さんの行脚にも意味があるのかもしれませんが、本来的にはやはり社長さんの出番のように思いますが・・・。

 事件というか、騒動に関しては、各報道で伝えているので、お分かりと思いますが、かいつまんでサラ~と書くと、

 バラエティー番組の商品(岩手県産ひとめぼれ)の当選者発表で、事前に作っていた仮テロップが操作ミスで流れて、その仮テロップに、問題の、「セシウム米」等の悲惨な表現が書かれていた。と、ま~こんな感じでしょうか。

 で、東海テレビさんのホームページを開くと、真っ先に、今回のこのことに関する経緯と謝罪が出ているわけですが、経緯は、上記の通りのようです。

 要点としては、仮のテロップだった。誤操作で流れてしまった。仮とはいえ、作るべきテロップではなかった。ということでしょうか。

 仮だの、誤操作だのは、単なる言い訳にしかなりません。やはり問題なのは、そういうものを作る素地が、テロップを作った本人は勿論ですが、あの番組のディレクターや、プロデューサー、他のスタッフにも有ったであろうという事です。

 テロップを作った人間は、今回だけ、ああいうテロップを、作ったわけではないと思います。多分前々から、同じような物を作っていたはずですし、周りの人間達も当然知っていたでしょう。本来なら下請けの人間を管理する、ディレクターなりが注意するのでしょうが、多分その上の人間なりも認めていたので、誰も注意しなかったのでは、と推察します。多分面白がって、一緒に悪ふざけをしていた可能性は高いと思います。つまりそういう悪ふざけを、許し、増長させる、そういう雰囲気が職場の中に、充満していたのだと思います。

 私もテレビ局に出入りしていた人間としての経験からすると、全ての人が、清く正しく正義感に燃えて、という訳ではないという事を知っています。勿論ほとんどの職員は、大変優秀で、正義感というか、問題意識も、高いレベルで持っていて、一目も、二目も置きたくなるような人が多いのですが、自分が正義!というような、偏った一面を持っているような人も、実は多いように思います。

 ホームページでは、チェックと管理体制の不備を自省していましたが、それは、テロップが誤って流れたことに対してなのか?それとも、そういう悪意を含んだ、悪戯にしろ作られる素地が、あったことに対してなのか?私としては、素地に対してであって欲しいと思います。

 こういう悪意というか、(作った本人は悪意は持っていないと思われます)、痛みを伴う悪戯をするのは、いじめなんかとも共通する所で、人情の機微というか、他人(ひと)の痛みや悲しみに、思いを馳せられない人間だと思います。こういう部分は、会社で教育とかの以前の話で、会社で入社させるかどうかの段階で、ふるいにかけるようにしなければ、ならんのですが・・・これがまた見抜くのは難しくてね・・・

 下請け会社の社員のようで、その派遣元との契約解除で、幕引きになるのか。なんでも特別番組で、原因究明をするようなことが発表されました。FNNといえば、安藤アナウンサーが、よく「スクープです!」と絶叫していましたが、誰も、今時スクープで感心なんかしないと思うんですけどね。スクープすれば、次の日には、各局がさらに詳しく正確な情報を提供しだします。私達視聴者や読者が、報道に求める物は、「正確な情報」であり、「一早く」ではないのです。どうも、視聴率とともに、スクープは、各報道機関という、狭い内輪だけで通用する物差しだ、という事が分っていないようです。
 
 検証番組を機に、人の痛みを思いやれる職員が、一人でも多く輩出される事を、望んでいます。

                   

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