ニケとミケ

捨て猫にゃん子2匹と、先輩捨てられ犬チョコの日々の記録

ユッケによる食中毒。

2011-05-03 23:50:43 | ふと、思ったこと
                    

 今日、妻に宅配便が届きました。中身は赤いカーネーション。子供が居ない我家に気を使って、小さい頃から知っている女の子(と、言っても、もう40歳を超えたのですが・・・)が、母の日のプレゼントとして送ってくれました。昨年も送ってくれて、カーネーションは(昨年のは黄色でした)越年して、小さなつぼみを一杯つけて、開花を待っています。優しい心遣いに、感謝です。

 さて、昨日書こうとしていた「食中毒」についてですが、今日は、焼肉やさん(お店)に不利な情報が出てきましたね。

 情報が断片的ですが、どうも生では提供できない牛肉を、生で(ユッケ)提供して、それを食した何人もの人が、死亡したり、重症に陥ったりしているとのことです。病原菌は「Oー111」初めて聞きましたが、数年前に大問題になった「Oー157」に似た病原菌のようです。

 昨日までの報道では、お店側は、肉の卸問屋から「生食で出せる、と言われた。」と主張し、卸問屋側は、「そんなことを言った事実はない」と、真っ向から否定。一義的には、当然お店に責任があるわけで、「問屋から・・・云々・・。」を言い出すのはどうかな~と思っていました。何でもお安いのが売りのお店だそうで、当然肉の仕入れの段階で、相当怪しい肉(賞味期限の切れかかった肉とか、産地のハッキリしない肉や、病死した牛の肉など・・・)を積極的に仕入れていた可能性があり、又、色々手を入れて(脂肪を注入したり、重曹などで肉質を柔らかくしたり)、高級肉に偽装していた可能性もあると思います。

 今日の報道では、食中毒が発覚した直後、問題の肉の廃棄をしていた事が、判明したようです。食品衛生法では、食中毒の発生や、発生が疑われる時には、提供食材の廃棄、ならびに調理場の消毒・殺菌を禁じていて、お店は「証拠隠滅の意図はなかった」と言っていますが、誰から見ても、証拠隠滅にしかとられません。よく言われる「危機管理能力」の欠如が顕著すぎて笑ってしまいました。

 私も、食堂を18年営業していまして、常に、食中毒は一番の心配事でした。幸い事故無く過ごしましたが、高齢の方や、幼稚園児などの、一寸した事で体調が悪くなる可能性のある方達の、弁当を作るときなどは、細心の注意をしました。

 内の顧客に、食中毒などの検査などの大元締めの組織がありまして、そこの局長さんは、道庁の衛生局のお偉いさんが天下っていました。で、その方に、ある仕出し屋が食中毒を出した時に聞いた話がおかしくて、今も鮮明に覚えています。

 その仕出し屋は、札幌でも名の通った、老舗でした。私としては、そんな老舗が何故?という疑問を、局長に話したのです。

 局長によると、その老舗は、その時の食中毒が2回目だったそうです。

「2回目の食中毒じゃ、店は廃業するんでしょうか?」と私。「いや~、社長交代で、奥さんか、息子なんかが代表になってやるだろう」「しかし、2回も食中毒を出したんじゃ、お客さんも怖がって、商売にならないんじゃないですか?」「いや、それがそうでもないんだよ。いろんな事例を見ているけど、お客さんも、最初だけ警戒するけど、暫くすると、ほとんど忘れられているね。」更に続けて「あのPホテル(超一流ホテルです)だって100人規模の食中毒を出したけど、お客さんなんか減っていないさ。それに、一度食中毒を出すと、次からは慎重になるから、逆に、安全だよ。さすがに3回目も出すと駄目だろうけど」と、いつも飄々とした局長が話してくれました。

 取り締まったり、指導する側の大親分の余りにアバウトな話で、でも、一度失敗したところの方が、慎重になって、安全安心だというのは、妙に納得しました。因みに、その仕出し屋は、その後3度目の食中毒を出し、廃業しました。

 今回の食中毒は、病原菌が原因ですが、大方の食中毒の原因である、腐敗菌の増殖による食中毒は、自店の製造能力を超えた受注による、早期製造が主な原因です。やはり、身の丈にあった仕事をすることが大事ですね。なんせ、食べ物は、栄養にもなりますが、毒素を伴って、体内に入ると、生死にも直結します。あのお店の上の方(従業員もですが)は、そこいら辺の認識がなかったのでしょうね。
                  

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